牛乳の栄養・健康効果|「体に悪い」「カルシウム不足になる」説の真相

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牛乳の栄養・健康効果|「体に悪い」「カルシウム不足になる」は嘘!一般的に牛乳は栄養が豊富で、さらにそのバランスも良いため健康に良いと思われている一方、牛乳が体に悪いのではないかという声も最近になって聞くようになりました。

「カルシウムが豊富とされている牛乳だけど、かえってカルシウムの排泄を促す成分がある」
「牛乳は女性ホルモンが多く含まれており、アレルギーや癌になりやすい」
「多くの人は下痢になりやすく、牛乳は日本人の体質に合っていない」

などなど、牛乳が体に悪いという説の真相を牛乳の健康効果とともに詳しく説明していきます。

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牛乳の栄養と健康効果について

まずは牛乳に含まれる栄養素からその健康面の効果について説明していきます。

牛乳の栄養

牛乳はあらゆる栄養素がバランス良く摂取できる食品ですが、
三大栄養素および特筆すべき栄養素について以下にまとめした。

■コップ一杯(200ml)当たりの牛乳の栄養成分

  • エネルギー:138Kcal
  • たんぱく質:6.8g
  • 脂質:7.38g
  • 炭水化物:9.89g
  • ビタミンB2:0.31mg
  • カルシウム:226.6mg

この栄養素から健康効果について解説していきます。

【牛乳の特筆すべき栄養1】良質なたんぱく質

牛乳に豊富に含まれるたんぱく質は人のあらゆる組織を構成する重要な要素なので、
たんぱく質が不足すると健康に色んな悪影響を及ぼしてしまいます。

  • 体力低下
  • 免疫力低下
  • 子供の成長障害
  • 肌荒れ
  • 髪のパサつき
  • 脳・神経機能悪化
  • うつ病
  • イライラ
  • ホルモンバランスの悪化
  • 不眠症

…etc

特に筋肉を作ったり維持する上で欠かせないので、
たんぱく質の不足は筋肉の低下を招きます。

ダイエット中は肉や魚などたんぱく質を含む食品を控えがちですが、
例え体重が落ちても筋肉が減ればかえってみすぼらしい体になるしまうこともあるので、
たんぱく質の摂取はいかなる時でも重要です。

また、牛乳はアミノ酸スコア100の良質なたんぱく質というのもポイントですね。

※アミノ酸スコアについてはこちら:必須アミノ酸とは?種類ごとの効果や多く含む食品&不足による症状

1日の食事の中でたんぱく質があまり摂取できていないのであれば、
手軽に摂取できる牛乳を活用するのはとてもおすすめです。

【牛乳の特筆すべき栄養2】カルシウム

牛乳は不足しがちはミネラルが多く含まれていますが、
中でも「カルシウム」は他の食品と比べても秀でています。

1日の推奨されているカルシウムの摂取量が1日600mg~800mg程度なのに対し、
日本人の平均摂取量は530mg程しかありません。

日本は他国と比べても特にカルシウム不足になりやすいのですが、
その原因は日本特有の風土です。

日本の気候は雨が多く、火山も多く存在します。

そのため土壌は酸性になりやすく、それに伴いカルシウムが流出し、
これが農作物や飲料水のカルシウム減少に繋がるのです。

このカルシウム不足により、
骨や歯がもろくなってしまったり、ストレスに悩まされたり、
さらには高血圧や動脈硬化などの疾患に繋がることもあります。

カルシウムを効率的に補給して、
これらのリスクを下げるのに効果的なのが牛乳なのです。

食品からのカルシウムは本来吸収率が低いことが問題視されるのですが、
牛乳の場合は吸収率という面でも他の食品より優れています。

 

■カルシウムの吸収率

  • 牛乳:40%
  • 小魚:33%
  • 野菜:19%

牛乳はカルシウムの量、吸収効率ともに優れた食品なのです。

特に成長期の子供には多くのカルシウムが必要なので、
小学校や中学校の給食で牛乳が出されるのも、このためです。

【牛乳の特筆すべき栄養3】ビタミンB2

牛乳はたんぱく質とカルシウムにばかり注目されがちですが、
美容や健康には欠かせないビタミンもバランスよく含まれています。

特に豊富なのがビタミンB2です。

ビタミンB2は、
脂質をエネルギーとして使うのを助ける働きがあるのでダイエット中には重要ですし、
皮膚や粘膜の健康維持、生活習慣病の予防に効果があります。

「牛乳が体に悪い説」について

このように牛乳は重要な栄養素を手軽に摂取できる優秀な食品なのですが、
最近になって「牛乳が体に悪いのではないか?」という声が聞かれるようになりました。

これは様々な観点で論じられているのですが、
このことについて代表的なものを取り上げ、その反論とともに説明していきます。

以下の4つです。

  • 牛乳はかえってカルシウム不足になりやすく骨がもろくなる?
  • 牛乳に含まれる女性ホルモンがガンの原因となりやすい
  • 牛乳の脂質は飽和脂肪酸が多いため動脈硬化や心疾患などのリスクが高くなる
  • 牛乳は日本人に合っておらず、下痢を起こしやすい

牛乳はかえってカルシウム不足になりやすく骨がもろくなる?

牛乳は一般的にはカルシウムが豊富で吸収効率も良いので、
骨粗鬆症のリスクを下げたりイライラ防止に役立つとされていますが、
一方で牛乳が体内のカルシウム量を減らし、骨粗鬆症や骨折などのリスクを高めると言われています。

しかし、このことは多くの理由が挙げられているのですが、
どれも以下のように簡単に反論できるものです。

  • 牛乳に含まれるナトリウムが体内のカルシウムの排出を促す
    • 牛乳には僅かなナトリウムしか含まれておらず、影響はほぼ皆無(牛乳により体内に吸収されるカルシウムの1.5%程度が排出されるだけ)
  • 骨の生成に必要なマグネシム、リン、ビタミンDが牛乳には十分含まれない
    • そもそもひとつの食品のみで必要な栄養素を補給しようと考えるのが無意味。また、不足しがちなカルシウムとは異なり、マグネシウム、リン、ビタミンDなどは現在の食生活で十分摂取できている傾向にある
  • 牛乳摂取量の多い北欧の国で骨折率が多い
    • 牛乳の摂取量とは直接的な関係性の薄い骨折を考慮するのは不適切。他の栄養素や生活習慣、治安、交通インフラなど、その国の骨折率はあらゆる要因がある。また、北欧の国の骨折率が多いのは日照が少なくビタミンDが十分ではないからと考えらている

牛乳に含まれる女性ホルモンがガンの原因となりやすい?

市販されている牛乳は“エストロゲン”“プロゲステロン”という女性ホルモンが多く、
これが人の免疫機能を低下させ、乳がんや子宮がん、卵巣がん、前立腺がんなでのリスクを高めると言われています。

これは妊娠中の牛から搾乳したものが原因です。

日本で売られている牛乳の多くが妊娠牛から搾乳したものであり、
通常の牛から搾乳したものと比べ、エストロゲンが2倍、プロゲステロンが6~8倍にもなります。

そのため牛乳が癌などの重大な健康被害のリスクとなると言われているのですが、
実際は妊娠牛の乳でも、エストロゲン、プロゲステロンともに微量しか含まれていません。

通常の牛の乳と比べると妊娠牛の乳の女性ホルモンは多いのは確かですが、
他の食品と比べたら大した量ではないですし、体内の女性ホルモンが増えるわけではないことが分かっています。

牛乳の脂質は飽和脂肪酸が多いため動脈硬化や心疾患などのリスクが高くなる?

牛乳の脂質は飽和脂肪酸なので、
血中のコレステロールや中性脂肪が増え、動脈硬化や心疾患などのリスクが高くなると言われています。

確かにオリーブオイルなどの不飽和脂肪酸がコレステロールを減らす効果があるのに対し、
飽和脂肪酸はコレステロールを増やしあらゆる生活習慣病のリスクを高める要因となるといえるでしょう。

しかし、牛乳はそこまで脂質が多いというわけではありませんし、
不飽和脂肪酸も含まれており、むしろ脂質のバランスは良いと言えます。

少なくとも毎日牛乳を飲んだとしても、
病気のリスクが高まる程、体内のコレステロール値に影響があるとは考えにくいです。

むしろ、カルシウム不足が動脈硬化や心疾患の原因となることもあるので、
カルシウムが豊富な牛乳はこれらのリスクを下げるという見方の方が正しいと言えます。

また、どうしても脂質が気になるようでしたら、
低脂肪牛乳や無脂肪牛乳を選べばいいだけです。

ちなみに、コレステロールの詳細についてはこちらをご覧ください。
善玉(LDL)・悪玉(HDL)コレステロールとは?高い時の症状・病気

牛乳は日本人に合っておらず、下痢を起こしやすい?

「牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素を持っていない人を乳糖不耐症と言い、
小腸で乳糖が分解されず、大腸で有害菌に使われガスや酸が大量に発生して下痢や腹痛になりやすい。

そして、日本人の80%程は乳糖不耐症であるため、
そもそも牛乳が日本人の体質に合っていない食品である。」

このように言われることがあります。

しかし、実際に80%の人が牛乳を飲むと下痢になるというわけでもなく、
小腸で乳糖が分解できない乳糖不耐症の人でも大腸で問題なく分解することができることが判明したのです。

それでも体質によって下痢になりやすい人はいるので、
温めて少しずつ飲んだり、毎日飲んで習慣をつけるなどをするといいでしょう。

あとがき

まとめると、

牛乳は不足しがちなたんぱく質、カルシウム、ビタミンを手軽に摂取できる優秀な食品であり、
「体に悪い説」はほとんどは科学的根拠が乏しく、最新の研究によって否定されている

ということです。

牛乳ははるか昔から絶えず飲まれてきましたが、
もし重大な問題があるなら牛乳を飲むという習慣が途絶えているはずです。

また、牛乳を飲まない人が飲む人に比べて優位なデータがあってもおかしくありませんが、
そういう明確なデータもありません。

むしろ日本人はカルシウム不足になりやすく、それに伴い色んな健康被害が生じているので、
健康のためには牛乳を飲むのが良いという見方の方が自然に感じます。

他にも牛乳のカロリーが高いのか、毎日飲むと太るのか、ということを詳しく解説したので、
是非こちらもご覧ください。

牛乳は栄養価が高く健康に良い飲み物ですが、その分高カロリーです。 では、牛乳は他の飲み物と比べてどの程度のカロリーなのでしょうか?また、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳など種類がありますが、種類別でどれだけカロリーが異なるのでしょうか? など
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