CMなどで話題になっている“ラクトフェリン”について気になったので調べてみました。
ダイエットや便秘などに効果があると言われていますが、その効果、口コミ、副作用を客観的な視点で見てまとめています。
是非参考にしてみて下さい
ラクトフェリンとは?
ラクトフェリン(ラクトトランスフェリン)とは、“たんぱく質”の一種です。
人間の母乳、その他動物の乳などに含まれていて、
近年研究によりダイエットや健康・美容などに多大な効果があると分かりました。
そのため現在このラクトフェリンは乳製品を始めとして、
サプリメントなど様々な商品に利用されています。
では今回、
「ラクトフェリンにどんな効果があるのか?」
などを説明し、さらに、
「副作用・安全性の心配はないのか?」
「ほんとに効果があるのか?」
などを調査しました。
ラクトフェリンの効果
ラクトフェリンには色んな効果があります。
今回、特に『ダイエット効果』、『健康・美容効果』それぞれについて詳しく説明します。
ダイエット効果
ラクトフェリンはダイエットに効果があるされていますが、
どういう原理でそう言えるのかまず見ていきます。
ラクトフェリンの摂取により以下の効果が期待できるのです。
- 脂肪合成作用の抑制
- 脂肪分解作用の促進
- 中性脂肪、コレステロールの原因LPSを不活性化
脂肪合成作用の抑制と脂肪分解作用の促進
私達は日々食事からカロリーを摂取してエネルギーを得て活動していますが、
活動量以上のカロリーを摂取していれば脂肪細胞が脂肪を合成してエネルギーを蓄えます。
逆に消費するカロリーが多ければ、エネルギーを生み出すために脂肪を分解します。
これが太ったり痩せたりする原理です。
ラクトフェリンによって脂肪細胞が脂肪を合成する作用を抑制することが、
動物、人での臨床実験で実証されました。
また、脂肪の分解は脂肪分解酵素である“リパーゼ”の働きによるものですが、
このリパーゼの働きを妨害する“ペリリピン”という物質があります。
ラクトフェリンによって、この“ペリリピン”の量を減少させることができ、
リパーゼの脂肪分解を促進させることが出来るのです。
LPSの不活性化
LPSとは“リポポリサッカライド”という毒素であり、歯周病の原因とされています。
近年、LPSは歯周病だけではなく、
コレステロールや中性脂肪を増加させる原因となることが解明されました。
なので、このLPSを不活性化させることが知られていたラクトフェリンに着目すると、
実際にラクトフェリンによりコレステロール、中性脂肪が減少したという実験結果が得られました。
健康、美容面の効果
続いて健康面の効果について。
ラクトフェリンには様々な効果があるとされています。
- 腸内環境の改善
- 風邪の予防
- インフルエンザの予防
- 大腸がん予防
- 肺がん予防
- ウイルスの殺菌効果
- 皮膚炎の予防、治療
- 口内炎の治療
- 水虫の予防、治療
- ドライアイのケア
- 乾燥肌、しわ対策
- アンチエイジング
特に『腸内環境の改善』『風邪の予防』『インフルエンザの予防』について詳しく見て行きましょう。
腸内環境の改善
便秘の改善効果を期待してラクトフェリンを求める人は少なくありません。
ラクトフェリンは、腸内の悪玉菌が餌にする“鉄分”を吸着するため、
悪玉菌が増えるのを防ぎ、さらに善玉菌を増やす効果があります。
特に、ライオンのラクトフェリンは腸まで届くように設計されているため、
他のラクトフェリンよりも効果的とされています。
風邪の予防
ラクトフェリンには免疫力を高め、感染症の防止をする効果があります。
継続的にラクトフェリンを摂取した場合、
摂取しなかった場合と比べ、風邪の症状が現れた人の割合が低かったという実験データがあります。
参考:ラクトフェリン等含有サプリメントの継続摂取による風邪・胃腸炎に関するアンケート調査
インフルエンザの予防
ラクトフェリンにはNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を始めとする、
様々な感染症の防御因子を活性化させる作用があります。
参考:ラクトフェリンとインフルエンザ – 腸溶性ラクトフェリン研究会
他にも、ノロウイルス、ロタウイルスなどの予防・症状軽減などに役立ちます。
ラクトフェリンの副作用
これだけの効果があるので、“副作用”や“安全性”について心配する声が多いみたいです。
結論を言うと、特に副作用は報告されておらず、
安全性試験も何の問題なく合格しています。
ただし、摂取のしすぎによってお腹が緩くなり、
下痢になってしまったというケースは見られます。
ラクトフェリンのダイエット効果の口コミについて
ラクトフェリンのネット上の口コミは、
「1ヶ月で数kg痩せた」
というものや、
「あまり痩せない」
というものまであり、
“賛否両論”といったところです。
私個人の意見としては、
ラクトフェリンだけで痩せるのは難しいでしょう。
痩せた人はラクトフェリンの服用以外に食事制限、運動などをしていたと考えます。
他のサプリメントにも通じることですが、
結局は消費カロリーと摂取カロリーの関係が大きいので、
ダイエット食品だけで痩せるのは無理があります。
そういう意味ではダイエット食品で痩せると考えた時、
置き換えダイエットなどで摂取カロリーを制限しない限り、
1ヶ月で何キロも痩せるのは難しいでしょう。
あくまでダイエットの補助、
もしくはそれ以外の効果を目的とした服用をおすすめします。
あとがき
以上、ラクトフェリンに関する記事でした。
ラクトフェリンは非常に多くの効果があり優秀な成分です。
しかし、本気でダイエットをしたい場合は、
食事制限・運動などを習慣付ける必要があるということだけは心に留めて過信しないようにしましょう。