ゼリーやプリン、ようかんなど、お菓子を固めるのに凝固剤として主に寒天やゼラチンを使うことは多いと思います。
しかし、寒天とゼラチンの違いについてよく分からない人も多いのではないでしょうか?
そこで今回、両者についてカロリーや栄養、用途、特性などの違いを詳しく解説していきます。
寒天とゼラチンの違い一覧
早速ですが、寒天とゼラチンの違いを表にまとめました。
寒天 | ゼラチン | |
---|---|---|
用途 | 水ようかん、ところてん、杏仁豆腐 | ゼリー、プリン、ムース、ババロア、マシュマロ |
食感 | 歯切れがよく弾力があまりない | 粘りや弾力が強くプルンとした食感 |
原料 | 海藻(テングサ) | 牛・豚のコラーゲン(たんぱく質) |
主な栄養成分 | 食物繊維 | たんぱく質 |
液体100gに対する使用量 | 2g~4g | 1g~3g |
カロリー(液体100gに溶かしたもの) | 3Kcal | 7Kcal |
カロリー成分(液体100gに溶かしたもの) | 食物繊維1.5g | たんぱく質1.75g |
溶ける温度 | 90℃~ | 50~60℃ |
固まる温度 | ~50℃ (常温でも固まる) |
~20℃ (冷蔵庫に入れて固める) |
固めたものが再び溶ける温度 | 70℃~ (加熱しないと溶けない) |
25℃ (暑い日は常温でも溶けることもある) |
寒天とゼラチンは同じような凝固剤ということで混同しがちですが、
原料が違うため栄養成分や特性などは大きく異なります。
一般的に「水ようかんには寒天」「プリンにはゼラチン」というように、
用途によって使い分けられますが、これらに厳密な決まりはありません。
プリンを寒天で作ったり、ようかんをゼラチンで作ったりも可能です。
ただ、その場合は一般的なそれと食感が異なるのでその点だけは注意が必要。
いまいち両者の食感の違いにピンとこない人もいるかもしれませんが、
水ようかんの弾力がなくなめらかな食感とプリンのプルンとした食感を思い浮かべたら分かりやすいかと思います。
特性の違いとしては、溶ける温度や固まる温度が大きく異なるという点です。
寒天はゼラチンよりも溶ける温度・固まる温度が高いため、
溶けにくく固まりやすいのです。
プリンなどゼラチンを使ったものは、
冷蔵庫で固めて冷蔵庫に保存して溶けないようにしないといけません。
それに対して水羊羹など寒天を使ったものは、
常温でも固まりますし、常温で放置しておいても溶けることはないのです。
どちらがダイエットに効果的?
寒天とゼラチンはどちらも低カロリーでなおかつ重要な栄養素を含むため、
ダイエットにとても重宝します。
では、寒天とゼラチンはどちらがダイエットに効果的なのか?
これが気になる人も多いかと思いますが、
結論をいうと“どちらも変わらない”と言えます。
寒天は“食物繊維”、ゼラチンは“たんぱく質”の食品ですが、
いずれもダイエットにおいて欠かせない栄養素です。
食物繊維は血糖値の抑制やコレステロールの低減、便秘の解消に効果があり、
たんぱく質は全身のあらゆる健康に加え、肌質や筋肉の維持において重要になります。
どちらもダイエット中に不足しがちなので、
脂質や糖質を含まない低カロリーなゼラチン・寒天でこれらを補給できるのはとても重宝するのです。
甘く高カロリーなお菓子の代わりにゼラチンや寒天のデザートを食べることで、
大幅なカロリー削減になりますし、ついでに栄養補給もできるというわけです。
ただし1日の推奨摂取量を考慮すると、
ゼラチンの場合はたんぱく質の補給としての効率はよくありません。
■各栄養素における1日の推奨量
- 食物繊維:約20g
- たんぱく質:自分の体重の1/1000程度(50Kg⇒50g)
そういった意味では、
食物繊維が十分量補給できる寒天の方をおすすめします。
いずれにしろカロリーは微量なので、ダイエット効果はどちらも変わりませんが、
栄養補給も視野に入れると寒天の方が若干おすすめということです。
便秘の際にも役立ちますしね。
ちなみに寒天を用いたダイエット方法についてもまとめたので、
是非こちらもご覧ください。