人によって個人差はありますが、ランニングは有酸素運動の中でもカロリーを消費しやすく効率的な運動です。
しかし、いざランニングを始めても思ったように痩せないという人は多いでしょう。
ランニングのダイエット効率がトップクラスであるのは間違いありませんが、脂肪を落とすということ自体、多くの人が思っている以上に大変なことなのです。
そこで今回、ランニングで脂肪を落とそうと思った時、どれくらい走る必要があるのか、また、どれくらいの時間や期間が必要なのかを計算していきます。
目次
結論
時間が惜しい人のためにはじめに結論を書くと、以下の通り。
- 体脂肪を落とすのに必要な走行距離
- 1Kgの体脂肪⇒100~150Km
- 5Kgの体脂肪⇒500~750Km
- 10Kgの体脂肪⇒1000~1500Km
- 体脂肪を落とすのに必要な時間
- 1Kgの体脂肪⇒10~15時間(1週間~1ヶ月)
- 5Kgの体脂肪⇒50~75時間(1ヶ月半~半年)
- 10Kgの体脂肪⇒100~150時間(3ヶ月~1年)
ただし、これらはかなり大まかな計算なのでご了承下さい。
体重やランニングの取り組み方などの個人差が大きいですし、
カロリー消費の際に脂肪以外の筋肉なども落ちることを考慮するともっと異なる値にもなります。
また、実際のダイエットの際には運動のカロリーのみが脂肪の増減を左右することはなく、
食事の摂取カロリーも考慮するのが大事です。
ランニングで体脂肪を落とすのに必要な距離と時間の計算
脂肪を落とすのに必要なカロリー
体脂肪の増減はカロリーの収支で決まります。
体脂肪1Kgは脂肪800g+水分200gで構成されているため、
体脂肪を1Kg落とすためには800gの脂肪をエネルギーとして取り出すだけのカロリー消費をすればいいということになります。
そして脂肪1gは9Kcalのカロリーに相当するため、
800g×9=7200Kcal
体脂肪1Kgは7200Kcalのエネルギーとなるので、
1Kgの体脂肪を落とすには7200Kcal消費する必要があるということです。
ただし、実際には消費したカロリーは体脂肪だけではなく筋肉も使われるため、
もっと話は複雑です。
体脂肪を1Kg落とすには7200Kcalよりも多くのカロリー消費が必要ですが、
筋肉は脂肪よりも重量あたりのエネルギーが少ないため、脂肪+筋肉で1Kg落とすとなると7200Kcalよりも必要なカロリー量は少なくなります。
また、摂取カロリーも関係してきますね。
厳密に計算しようとしたらキリがないので、
今回は体脂肪のエネルギー7200Kcalだけに焦点をおいて計算していきます。
脂肪を落とすのに必要な走行距離
ランニングで7200Kcal消費するにはどれだけ走れば良いのか見ていきましょう。
ランニングの消費カロリーは以下の通り。
ランニングの消費カロリー(Kcal)=体重(Kg)×走行距離(Km)
体重50Kgの人が1Km走ると50Kcal、
5Km走ると250Kcal、10Km走ると500Kcalといった感じです。
つまり、ランニングで1Kgの体脂肪を落とすための走行距離は以下のようになります。
《1Kgの体脂肪を落とすのに必要な走行距離(Km)》
=7200÷体重(Kg)
- 体重40Kg⇒7200÷40=180Km
- 体重50Kg⇒7200÷50=144Km
- 体重60Kg⇒7200÷60=120Km
- 体重70Kg⇒7200÷70=103Km
- 体重80Kg⇒7200÷80=90Km
- 体重90Kg⇒7200÷90=80Km
- 体重100Kg⇒7200÷100=72Km
平均的な体重の場合、
1Kgの体脂肪を減らすための走行距離は100Km弱~150Km程度です。
なので5Kgの場合は500~750Km、10Kgの場合は1000Km~1500Kmとなります。
脂肪を落とすのに必要な時間・期間
ランニングで1Kgの体脂肪を落とすのに必要な走行距離は現在の体重に大きく左右されますが、
大体100~150Kmでした。
ではこの距離を走るにはどれくらいの時間や期間がかかるのでしょうか。
ランニングの速度もだいぶ個人差が生じますが、
だいたい時速8Km/h~12Km/hといったところ。
簡単に計算するためにここでは時速10Kmとします。
各体重の人が1Kgの脂肪を落とすのに必要な走行距離を走りきる時間は以下の通り。
- 体重40Kg⇒180÷10=18時間
- 体重50Kg⇒144÷10=14.4時間
- 体重60Kg⇒120÷10=12時間
- 体重70Kg⇒103÷10=10.3時間
- 体重80Kg⇒90÷10=9時間
- 体重90Kg⇒80÷10 =8時間
- 体重100Kg⇒72÷10=7.2時間
10時間弱~15時間というのが一般的です。
なので5Kgの場合は50~75時間、10Kgの場合は100~150時間となります。
運動が苦手な人は上記よりも多く時間がかかりますし、
逆にランニングに慣れている人はもっと時間は短くなります。
では、これだけの時間ランニングに費やすのにどれだけの期間がかかるのか。
ランニングを行う頻度や1日のランニングにかける時間で変わりますが、
1Kgの場合は大体1週間~1ヶ月、5Kgの場合は1ヶ月半~半年、10Kgの場合は3ヶ月~1年といったところではないでしょうか。
ランニングダイエットはじっくり行うのがコツ
恐らく想像していた以上時間がかかることに驚いたのではないでしょうか。
多くの人は運動の効果を過信しがちですが、
最も効率的な有酸素運動であるランニングですら1Kgの脂肪を落とすのに何日も時間を要するのです。
楽観的な人は1日頑張っただけで脂肪が1Kg以上落ちると考えます。
実際に運動直後に体重はKg単位で落ちることもありますが、
ほとんどが一時的な水分の減少分ですからね。
ランニングに限らず、運動で痩せるには長期間を視野に入れてじっくり行うのが重要です。
ダイエットというと1週間や1ヶ月といった短期間だけ頑張るものと考える人は多いですが、
それでは痩せるまで続けることはできませんし、一時的に数キロ痩せてもすぐにリバウンドしてしまうでしょう。
運動のためのダイエットは必死になって取り組むのではなく、
生活習慣とするためにいかに自分が楽に感じるように取り組めるかが鍵なのです。
ランニングダイエットのコツについてもまとめているので、ぜひこちらもご覧ください。