アウトドアの趣味の中でも一段と運動量が多くなる活動といえば“登山”です。
重い荷物を背負い、長い時間をかけて斜面を登るので、消費するカロリーが低いはずがありません。
そこで今回、1回の登山で消費するカロリーやダイエット効果についてまとめていきます。
そして、登山を趣味にすると痩せるのか、ダイエット目的として登山をするのはおすすめか否か、詳しく解説していきます。
登山のダイエット効果について
脂肪の増減はカロリーの収支で決まるので、
登山のダイエット効果を把握する上で最も重要なのが消費カロリーです。
体重別の登山の消費カロリー
まず、登山の消費カロリーについて見ていきましょう。
5Kgの荷物を持って4時間登山をしたと想定します。
その場合、どれくらいのカロリーを消費するのか、
体重別にまとめました。
- 体重40Kg:1226Kcal
- 体重50Kg:1533Kcal
- 体重60Kg:1840Kcal
- 体重70Kg:2146Kcal
- 体重80Kg:2453Kcal
- 体重90Kg:2759Kcal
- 体重100Kg:3066Kcal
ちなみにカロリーの目安についてですが、
体重60Kgの人は1時間のランニングで500~600Kcal、ウォーキングで200~300Kcalの消費カロリーになります。
登山の消費カロリーの詳細
運動の消費カロリーは『体重』と『運動量(運動強度×時間)』で決まります。
そして、様々な活動の運動強度は『メッツ』という指標で定められており、
一般的に運動や日常動作の消費カロリーはメッツをベースとした計算で求めます。
メッツとは運動強度の単位で、安静時(1メッツ)の何倍のエネルギーを消費するのかを表す指標となる。消費カロリーの計算に用いられる一般的な指標でもあり、以下の計算式を用いる。
消費カロリー(Kcal)=1.05×メッツ×体重(Kg)×時間(h)
例)体重50Kgの人が30分「ストレッチ:2.3メッツ」をした時の消費カロリー
⇒1.05×2.3×50(Kg)×0.5(h)=60Kcal
「安静にしている時と比べ、何倍のカロリーを消費するのか」という指標がメッツです。
登山の場合は荷物の重さによって、
“6.3~9”という値が定められています。
つまり、登山をしている時は安静にしている時よりも“6.3~9”倍のカロリーを消費しているということです。
より詳細なカロリーについては以下の計算機をご利用下さい。
他の運動との比較
登山のメッツ値を他の代表的な運動と比較すると以下のようになります。
大体、ランニングと同等か少し低い程度。
ただ、メッツ値はあくまで時間あたりの消費カロリーを表す指標でしかありません。
登山は1回で何時間も費やすのに対し、
ランニングはせいぜい1時間程度というのが普通なので、消費カロリーは登山の方が何倍も多くなります。
むしろ、ランニングは有酸素運動の中でもトップクラスの運動強度なので、
それと同程度の運動強度を長時間維持すると考えると登山の消費カロリーが高くなるのは当然ですね。
登山をすると痩せるのか?
では、登山はダイエットに効果的なのでしょうか?
莫大な消費カロリーになるので、
当然、ダイエットに役立つのは間違いないでしょう。
しかし、ダイエット目的で登山を行うのはおすすめしません。
あくまで趣味として登山を楽しむのが第一で、
ついでにダイエット効果も期待できるという程度です。
理由としては、ダイエットの効率だけを考えると、
たまに登山に行くくらいならこまめに軽い運動をする方が楽だからです。
登山1回分のカロリーはランニングで数十Km走った時に匹敵します。
しかし、月に2回登山をするとしても、毎日2~3Km走るくらいのダイエット効果にしかなりません。
登山を趣味として楽しめるのならそれでも十分だと思いますが、
ダイエットが第一という考えだと、きつさの方が勝ります。
登山に限ったことではないのですが、
運動はたまに長時間行うよりも、頻繁に短い運動を行うほうが楽に感じるものです。
週に1回フルマラソン(42.195Km)を走るくらいなら、
毎日6Km走る方が簡単だと思いませんか?
あくまで、登山に興味があるという方のみ、
登山を行いましょう。
あとがき
以上、登山の消費カロリーやダイエット効果について解説していきました。
やや否定的な結論になりましたが、
登山は自然の中で体を動かす気持ちよさや、そこでしか見られない風景が見れることなど、
素晴らしいところはいくらでもあります。
ダイエット目的よりも、そういうのを一番の目的として取り組むようにしましょう。
ダイエットというのは自分がしたくないこと、必至の努力が必要なことはするべきではありません。
痩せた後も続けないといけないので、
結局は楽にできる身近な生活習慣の改善が理想的です。
簡単に取り組める生活習慣についてもまとめているので、ぜひこちらもご覧ください。
また、代表的な運動の消費カロリーについてもまとめています。