「体重を落とすよりも、まず太い太ももをどうにかしたい!」という人は珍しくありません。
しかし、最近では『部分痩せは理論上不可能である』ということが言われており、これは今回のテーマにおいて無視することができません。
そこで、まず部分痩せの可否について述べた後に、太ももを細くする方法について、異なるアプローチを用いた3つの方法をご紹介します。
目次
部分痩せは不可能?
“足”以外にも“二の腕”や“お腹”を細くしたいという、部分痩せを望む人は多いと思いますが、
最近、「部分痩せは理論上不可能である!」ということがよく言われています。
このことは一部正しいのですが、
『部分痩せが不可能』と言い切ってしまうのは“極論”です。
誤解しがちなことなので、
これについて、まずは正しい認識を抑えましょう。
結論から言うと、
意図した部分の“脂肪を落とすこと”は不可能です。
しかし、
意図した部分を“細くすること”は可能なのです。
このことについて説明します。
意図した部分の脂肪を落とすことは不可能
- 太ももの脂肪を落としたい
⇒自転車をこいだり階段昇降運動など下半身中心の運動をする。 - ウエストの脂肪を落としたい
⇒腹筋などお腹を重点的に使う運動をする。
これらは感覚的に正しそうですが、そうではありません。
これは脂肪がどのように燃焼されるのかを考えれば分かります。
■脂肪燃焼のメカニズム
有酸素運動などでエネルギーが必要になると、脂肪分解に関するホルモンが分泌されたり、実際に脂肪を分解する酵素(リパーゼ)が活性化することで脂肪が分解され、エネルギーが取り出される。この時、ホルモンや酵素は血液によって全身を循環しているため、分解されるのは特定の脂肪のみということはなく、全身の脂肪が関係する。
以上のことから、狙った部位の脂肪を落とすのは不可能なのです。
しかし、特定の部位の脂肪を落とすのが無理でも、
特定の部位を細くすることは可能です。
意図した部分を細くすることは可能
部分痩せを実現するには、
“脂肪”とは別の観点から部位を細くします。
主に以下の2点です。
- むくみを解消する
- 筋肉をつける
むくみを解消する
特定の部位が太い原因として、
脂肪の他に水分による“むくみ”が関係している場合が大いにあります。
特に重力の影響で足はむくみやすいため、
足、太ももだけが異常に太い場合は“むくみ”の可能性が高いです。
特定の部位に対して、
この“むくみ”を解消することができればその部位を細くすることができます。
ちなみに、“むくみの原因”についてはこちらをご覧下さい。
ただし、むくみと混同しやすい症状に『セルライト』があります。
ネットの情報ではむくみと同様の方法で解消できるとされているものをよく見かけますが、
全く別のものであることに注意して下さい。
詳しくは後述します。
筋肉をつける
『筋肉をつける』と聞くとムキムキになり太くなる姿を連想するため敬遠されがちですが、
特定の部位の筋肉をつけることで、その部位を引き締まって見せることができます。
脂肪を減らすのではなく、
筋肉によって脂肪を目立たなくするというような考え方です。
以上の知識を踏まえて、
具体的な足痩せの方法を紹介します。
太ももを細くする方法
太ももを細くするのに効果的な方法として、
■部分痩せの観点
- むくみ解消
⇒リンパマッサージ - 筋肉をつける
⇒スクワット
■部分痩せ以外の観点
- 脂肪を減らす
⇒ランニングなどの有酸素運動
これらがおすすめです。
部分痩せの観点
前述した、特定の部位を細くする、
“むくみ解消”と“筋肉をつける”ことについて具体的な方法の説明をします。
リンパマッサージ
“むくみ”を解消する方法はいくつかありますが、
代表的な方法として『リンパマッサージ』が挙げられます。
むくみの原因である、“リンパ管に滞った老廃物”を押し流すことで、
むくみを解消して足を細くします。
詳しくはこちらをご覧下さい。
スクワット
太ももなど下半身の筋肉をつけるために効果的なのが『スクワット』です。
道具を使わずに家で簡単にできるというのも良いですね。
ただ、最近はスクワットがダイエットに効果的と思われがちですが、
あくまでスクワットは筋肉をつけるのが目的であり、脂肪燃焼の効果は極めて薄いです。
スクワットを100回行ったとしても、
ジョギング5分程度しかカロリーが消費されません。
『脂肪を落として体重を減らすため』ではなく、
『見栄えのよい体型にするため』であるという目的を履き違えないようにしましょう。
スクワットの方法についてはこちらをご覧下さい。
部分痩せ以外の観点
続いて、部分痩せ以外の方法で足を細くする方法を説明します。
特定の部位の脂肪を減らすのが難しいことは述べましたが、このことは逆に、
足に十分脂肪がある人は、“他の部位にも十分脂肪がついている可能性が高い”ということでもあります。
なので、部分痩せにそこまでこだわる必要はありません。
そして脂肪の燃焼にはランニングなどの有酸素運動がおすすめです。
ランニングなどの有酸素運動
脂肪を減らすには“有酸素運動”が効果的で、
有酸素運動の中でも最も効率がいいのが“ランニング”です。
※運動しなくても食事制限のみで脂肪を減らすことができるが、運動しないと筋肉が落ちやすい
また有酸素運動は、
汗をかいたり、筋肉を収縮させて血流やリンパの流れを促進するため、
“むくみの解消”にも効果を発揮します。
太もものセルライトの悩みについて
さて、このページを読んでいる人の中には、
太ももの『セルライト』で悩んでいる人もいると思うので、
最後にこのことについて説明します。
セルライトについてネットで検索すると、
「脂肪細胞が老廃物を取り込んだもの」「リンパ液が溜まったもの」
などと言われていることがしばしばあります。
そしてこれを解消する方法として、
「エステ」「マッサージ」「食生活や生活習慣の改善」
などが言われているのですがこれらは誤りです。
これらは意図してかどうかは分かりませんが、
セルライトとむくみを混同しているのです。
セルライトとむくみは一見似たような症状ですが、
実際には全く別物であり、解消する方法も全く異なります。
では、セルライトの正体は一体何なのか?
どうしたら解消できるのか?
セルライトは“皮下脂肪が肥大化したもの”と医学的に確認されています。
そのため、マッサージやエステで脂肪が落ちないのと同様に、
これらの方法でセルライトを解消するのは不可能なのです。
正しいセルライトの解消法は、
皮下脂肪を落とすこと、つまり、一般的なダイエットです。
これ以外にセルライトの悩みを解決する方法はありません。
食事の節制や運動によってカロリーコントロールして脂肪を落としていけば、
自然とセルライトはなくなります。
セルライトのより詳しい説明については是非こちらをご覧ください。
あとがき
以上、足痩せに関する記事でした。
今回部分痩せについて説明しましたが、
このことは今回の足痩せに限ったことではなく、
様々なダイエットの判断基準として役立ちます。
是非、
『特定の部位のみの脂肪を落とすことはできない』
ということを頭に入れておきましょう。
また、今回は足を細くする方法について述べましたが、
他にもウエストを細くする方法についても記事にしています。
是非こちらも御覧下さい。