踵を上げ下げする筋トレをカーフレイズと言います。
一見地味でやる気にならない人も多いかもしれませんが、ふくらはぎを鍛えられる数少ない種目の一つなので、とても重要です。
そこで今回、カーフレイズの重要性、やり方について詳しく説明していくので是非参考にして下さい。
目次
1.カーフレイズの概要
カーフレイズとは、つま先で体重を支えて踵の上げ下げをする筋トレです。
ふくらはぎを始めとする下腿筋(膝から足首までの筋肉)を鍛えることができます。
ちなみにふくらはぎ(calf:カーフ)を上げるのでカーフレイズ(Calf raise)と言います。
1.1.地味なカーフレイズが重要な理由
踵を上げ下げするだけという一見地味で敬遠しがちな種目ですが、
筋トレをする際、カーフレイズは欠かせません。
何故かと言うと、
カーフレイズはふくらはぎの筋肉を鍛えることができる数少ない筋トレだからです。
ふくらはぎを鍛えるにはつま先に力を加えて足首を動かす方法しかなく、
そう考えるとトレーニングが限られるのがわかると思います。
つま先の力で重い重量のものを持ち上げるマシンの筋トレもありますが、
基本的にカーフレイズやカーフレイズにバリエーションを加えた種目がメインとなります。
地味という反面、誰でも手軽で行えるトレーニングでもあるので、
筋トレ初心者でも積極的に取り組んでいきましょう。
また、ふくらはぎを鍛えるということ自体にも重要な意味があります。
1.2.ふくらはぎは第二の心臓
ふくらはぎは「第二の心臓」と言われる部位であり、
ここを鍛えるのは健康や美容において重要な意味があるのです。
血液は心臓から動脈を通って全身に送られますが、
下半身に送られた血液はふくらはぎを起点として静脈を通って心臓へ戻っていきます。
この時重力の影響のため、静脈の血流が滞りやすいのです。
足が夕方になるとむくみやすいのはこのためですね。
この時重要になるのが、
ふくらはぎの筋肉の収縮、筋ポンプ作用です。
詳細:むくみ(浮腫)の9個の原因&今すぐ簡単にむくみを取る方法
ふくらはぎの筋肉を鍛えることで血流を促し、
健康や美容に良い効果をもたらしてくれます。
疲労回復や老化防止、冷え性改善など。
ふくらはぎがむくんで太くなっている人は、
カーフレイズで鍛えることでむくみを解消して細くすることも可能です。
2.カーフレイズで鍛えられる筋肉
カーフレイズはふくらはぎが鍛えられる種目と言いましたが、
具体的鍛えられる部位を図で説明していきます。
主に鍛えられるのが“腓腹筋”と“ヒラメ筋”です。
2.1.腓腹筋(ひふくきん)
ふくらはぎの外側に位置し、ふくらみを形成する筋肉で、
主につま先を下方に振る際に使われます。
日常では背伸びや高所のモノを取る時など瞬発的な動きに使われるためあまり使われませんが、
スポーツでは走ったりジャンプしたりする際に使われるので、種目を問わず重要になることが多いです。
ちなみに、足がつる時はこの腓腹筋の痙攣が主な原因となります。
詳細:足がつる(こむら返り)原因と予防&足がつった時の正しい治し方
2.2.ヒラメ筋
ほとんどが腓腹筋に覆われている筋肉で、
腓腹筋同様、つま先を下方に振る際に使われます。
日常では立っている状態を維持したり歩く際に軽度に使われ、
スポーツ時では腓腹筋同様に走ったりジャンプしたりする際に使われます。
3.カーフレイズのやり方
- 膝を伸ばし足首を大きく動かせるように台につま先をのせ、壁に手をつきバランスを保つ
- つま先に力を入れて一気に踵を上げる
- ゆっくり踵を下げる
台を用いるのは、可動域を広げるためというよりも、
主に踵が地面に着かないようにするためなのでそんなに高さがあるものでなくても構いません。
例)雑誌や新聞紙、ダンベルプレートなど
床で行うこともできますが、
その際は踵を地面につけず常に緊張させた状態を保ちましょう。
また、カーフレイズはゆっくり踵を上げるのを推奨している人もいますし、
上げ下げどちらも素早く動かすのを推奨している人もいます。
なので、戸惑う人もいるとは思いますが、
これはそんなに重要ではないのできついと感じる方法で行って下さい。
回数は特に定めず限界まで行い、
休憩を挟んで3セット程を行いましょう。
楽に30回以上できるのであれば、
ダンベルを持ったり片足ずつやったりして負荷を重くして下さい。
カーフレイズの重要なポイントは2つ。
- 膝は伸ばした状態で行う
- 踵は上げられるところまで上げる
3.1.膝は伸ばした状態で行う
膝は常に伸ばした状態で行って下さい。
膝を曲げてカーフレイズを行うとふくらはぎの下側が鍛えられるのですが、
下側に筋肉がついても見栄えはあまり良くなりませんし、スポーツ動作でもあまり役に立ちません。
特に理由がなければ膝を伸ばした状態でカーフレイズを行い、
ふくらはぎ上部を鍛えるようにしましょう。
3.2.踵は上げられるところまで上げる
カーフレイズがあまりきつく感じないという人に多いのですが、
踵を上まで上げず中途半端に上げ下げしているだけの場合があります。
カーフレイズは踵を上げきったあたりで負荷が大きくなるので、
上げられるところまで踵を上げるというのはポイントです。
4.カーフレイズのバリエーション
続いてカーフレイズのバリエーションについてご紹介します。
4.1.ワンレッグカーフレイズ
片足ずつ行うカーフレイズをワンレッグカーフレイズと言います。
器具を使わなくてもしっかり負荷がかけられるので、
両足で行うカーフレイズが楽になってきたら次は片足で行いましょう。
4.2.ダンベルカーフレイズ
カーフレイズの負荷を上げるためには、
ダンベルをもって行うのも有効です。
ただ問題なのが、両手でダンベルを持つとバランスが取りにくいことと、
重い重量だと手が先にきつくなるということです。
また、理論上は自分の体重の1/2以上の重さのダンベルじゃないと、
片足ずつで行うカーフレイズよりも負荷は軽くなってしまいます。
そこでおすすめなのがダンベルを持って行う場合は、
片足で行い、踵を上げる側の手でダンベルを持ちもう一方の手でバランスを取る方法です。
4.3.シーテッドカーフレイズ
椅子に座って行うシーテッドカーフレイズという種目です。
立って行うカーフレイズの場合は腓腹筋とヒラメ筋ともに負荷をかけることができますが、
座って行うことで主にヒラメ筋に負荷を集中させることができます。
また、立ってやるよりも負荷は軽くなりますが、
バランスを取る必要がなく、テレビを見ながらなど気軽に行えます。
4.4.ドンキーカーフレイズ
骨盤に人に乗ってもらった状態で行う方法をドンキーカーフレイズといいます。
ダンベルカーフレイズの場合はダンベルを握力や腕の力が必要でしたが、
この方法ならふくらはぎに負荷を集中させることができるのでより合理的です。
あとがき
以上、カーフレイズの重要性やポイントについて解説していきました。
カーフレイズは地味ですし、あまりやる気にならないかもしれませんが、
冒頭で述べた通りとても重要な筋トレなので是非積極的に取り組んでください。
家の中で手軽にできるのもポイントですね。
また、カーフレイズはわざわざ時間を取って行わなくても、
普段歩くときに踵を上げたり、家事をしながら踵を上げたりすることもできます。
日常の中でカーフレイズを取り込んでいくのもおすすめです。
ただ、ふくらはぎはつりやすいですし、
普段よく使う部位なだけに筋肉痛になると支障が出ることもあります。
特に最初のトレーニングは張り切りすぎないように気をつけましょう。
ちなみに、下半身の筋トレについて詳しくまとめたので、
是非こちらもご覧ください。