食事法

レコーディングダイエットの効果的な方法&無料のアプリをご紹介

単品ダイエットや炭水化物抜きダイエットなどの極端なダイエットとは違い、割りと真っ当なイメージを持たれている『レコーディングダイエット』。

これは2007年に岡田斗司夫さんの著書によって広まったダイエットですが、今に至るまで多くの人に支持されているダイエットです。

今回はレコーディングダイエットの方法やメリット・デメリットなどを詳しく説明していきます。

1.レコーディングダイエットとは?

レコーディングダイエットとは、
岡田斗司夫さんが1年で55Kg(120Kg→65Kg)痩せた体験を元にしたダイエット法です。

岡田さんいわく、
「運動や過酷な食事制限をすることなく、即効性に優れておりリバウンドも最小限に抑えられる理想のダイエット法」とのこと。

その方法はシンプルで、
自分の体重と食事を毎日欠かさず記録していくというのに加え、
段階的な食事制限を取り入れたダイエットです。

今回は岡田斗司夫さん著書『いつまでもデブと思うなよ』から、
レコーディングダイエットの方法をご紹介し、さらに個人的に感じたメリット・デメリット、
改良案について説明していきます。

2.レコーディングダイエットの方法

では具体的なレコーディングダイエットのやり方について説明します。

岡田さんが提唱するレコーディングダイエットは6つの段階を踏んでいきます。

基本的に著書『いつまでもデブと思うなよ』で説明されていることをご紹介しますが、
その都度気になるところはコメントを挟んでいきます。

  1. 助走
  2. 離陸
  3. 上昇
  4. 巡航
  5. 再加速
  6. 軌道到着

2.1.助走

■ポイント

  • 毎日自分の体重や体脂肪を計る
  • 口にした飲食物は全て記録する
  • 我慢はしない

メモを付ける習慣をつけたり、
自分の食生活を見直すために期間です。

以下メモの書き方の例です。

◯月◯日 体重62.3Kg 体脂肪25.3%

  • 06:30 コーヒー 目玉焼き ご飯 味噌汁
  • 12:40 カツ丼 サラダ プリン
  • 14:10 コーラ
  • 15:20 キットカット5袋
  • 20:30 ビール カレーライス アイス

2.2.離陸

■ポイント

  • 毎日自分の体重や体脂肪を計る
  • 口にする物を全て記録する
  • 食べ物のカロリーも記載する←NEW
  • 我慢はしない

毎日記録するのが習慣になり面倒ではなくなったら、
次は食事のカロリーも記載します。

これにより、食品ごとのカロリーの高さが分かるようになり、
どういう食品を控えればカロリーが抑えられるのかなどが分かってくるでしょう。

次の工程ではカロリーを減らしますが、
この工程ではそのための準備期間ですね。

どうすればカロリーを減らせるのかを想像します。

以下、メモの書き方の例です。

◯月◯日 体重61.0Kg 体脂肪22.5%

  • 06:30 コーヒー 目玉焼き ご飯 味噌汁 ◯Kcal
  • 12:40 カツ丼 サラダ プリン ◯Kcal
  • 14:10 コーラ ◯Kcal
  • 15:20 キットカット5袋 ◯Kcal
  • 20:30 ビール カレーライス アイス ◯Kcal

2.3.上昇

■ポイント

  • 毎日自分の体重や体脂肪を計る
  • 口にする物を全て記録する
  • 食べ物のカロリーも記載する
  • 基礎代謝まで摂取カロリーを抑える←NEW

基礎代謝については以下の計算機で計算して下さい。

1日の消費カロリー

体重 Kg

性別・年齢をお選び下さい。

身体活動レベル

1.低い(生活の大半が静的な活動)

2.普通(生活の中で通勤などの移動、軽いスポーツ、家事などいずれかを含む)

3.高い(移動や立位中心のしごと・スポーツの習慣)


基礎代謝: Kcal

1日の消費カロリー: Kcal

■コメント

ここまでの段階は真っ当なダイエットでしたが、基礎代謝まで摂取カロリーを抑えるのは明らかにやりすぎですね。

基礎代謝を基準にするのではなく、1日の消費カロリー今までの摂取カロリーを目安にし、それよりも300Kcalほどカロリーを減らすのが理想的だと思います。

2.4.巡航

■ポイント

  • 毎日自分の体重や体脂肪を計る
  • 口にする物を全て記録する
  • 食べ物のカロリーも記載する
  • 基礎代謝まで摂取カロリーを抑える
  • 停滞期を乗り越えるためにいろんなダイエット法を併用する←NEW
  • 摂取カロリーは維持した状態で今までに行っていない運動や他のダイエット法に取り組む←NEW

体重が落ちない期間、いわゆる停滞期に陥ったとき、この『巡航』に移行します。

■コメント

「上昇」の段階で基礎代謝までカロリーを落とす過酷なダイエットをしなければ停滞期には陥りません。

また、今まで具体的なダイエット法だったのに対してここから曖昧になっていっています。

あまり参考にしなくてもいいかなと個人的には思いますね。

2.5.再加速

■ポイント

  • 毎日自分の体重や体脂肪を計る
  • 口にする物を全て記録する
  • 食べ物のカロリーも記載する
  • 基礎代謝まで摂取カロリーを抑える
  • 食事を「まだちょっと足りない」というくらいで止める←NEW
  • 「〇〇を食べたい」という欲望ではなく「〇〇を欲しがっているな」という体の欲求を自覚する←NEW

レコーディングをやめても体重の維持ができるようにするための準備だそうです。

2.6.軌道到着

■ポイント

  • レコーディングを辞める
  • 胃袋センサーでレベル3になるまで食べず、レベル6で食事をストップ

胃袋センサーのレベルは以下のとおりです。

  • レベル1:お腹が空きすぎて、気持ちが悪い
  • レベル2:おなかがすいて、食べることしか考えられない
  • レベル3:はっきりと、お腹が空いた
  • レベル4:お腹が鳴り出した
  • レベル5:食べられないことはない
  • レベル6:お腹はすいてない
  • レベル7:お腹がいっぱいで満足
  • レベル8:食べすぎて胃が重い
  • レベル9:食べすぎて気持ちが悪い
  • レベル10:満腹のあまり、お腹が痛い

3.レコーディングダイエットのメリット

続いて、個人的に感じたレコーディングダイエットのメリットについてです。

  1. 段階的に徐々に面倒なことをこなしてくダイエットなので、誰でも取り組みやすく続けやすい
  2. 一時的なダイエットではなく生活習慣を改善するダイエットなので、リバウンドしにくい
  3. カロリーを意識するようになるので、食品のカロリーの知識がつく
  4. 今までの食生活が見直せる
  5. 自然と太る食事は避けるようになる

3.1.誰でも取り組みやすく続けやすい

必要なものはメモ帳とペン、体組成計だけです。

体組成計についてはこちらをご覧ください。
体脂肪率の正確な測り方&精度が高いおすすめの体脂肪計-

お金もあまりかからず準備も必要ありません。
体組成計を既に持っている場合は今日から始めることができますね。

そして、“最初はただメモをするだけ”というのも、
手軽に取り組めるポイントです。

徐々にハードルを上げていくことで一つずつこなしていけるので、
時間はかかりますがその分挫折はしにくいと思います。

3.2.リバウンドしにくい

このブログでは何度も言っていますが、
ダイエットで痩せた体重を維持するには一時的に頑張るだけではいけません。

生活を元に戻すとリバウンドしてしまいますからね。

つまり、理想的なダイエットとは、“生活習慣の改善”です。

レコーディングダイエットは一時的な頑張りで体重を落とすのではなく、
生活習慣を見直すダイエットなので、リバウンドしにくいといえるでしょう。

3.3.食品のカロリーの知識がつく

太りやすい人というのは、
多くの場合が食品のカロリーに無頓着で、
ついつい高カロリーなものを食べてしまいがちです。

食品のカロリーの知識がつくことで、
高カロリーの食品を避けることができたり、
仮に食べてしまっても罪悪感を感じることができます。

3.4.今までの食生活が見直せる

ダイエットをしたいと思っている人でも、
意外と自分の食生活をきちんと把握していない人は多いです。

何故太ったのか、何故痩せないのかという原因が理解できていないのです。

「今日は食べすぎたなぁ」と反省しても、
数日後には既に忘れてしまっているでしょう。

レコーディングダイエットで自分の食事を記録することで、
自分の食生活の改善点を見つけることができるのです。

3.5.自然と太る食事は避けるようになる

岡田さんは、食事制限をする前の段階、
「助走」だけで10Kg痩せたそうです。

食事を記録することで、
意識せずとも太る食事を避けることができるのです。

たとえば、机の上にお菓子が置いてあり、今までなら無意識に食べていたところ、
“食べたらそれを記録しないといけない”となると、それだけで抑止力になります。

わざわざ記録するというのも面倒に感じますし、
記録に残すことで無駄な食事の罪悪感をより強く感じるようになるのです。

4.レコーディングダイエットのデメリット

岡田さんが提唱するレコーディングダイエットに対して、
個人的に感じたデメリットや改良すべき点について述べていきます。

  1. 最初の段階は真っ当なものに思えるが、『上昇』の段階で急に「基礎代謝まで摂取カロリーを抑える」というのは過酷すぎる
  2. 巡航以降の工程が曖昧で分かりにくい

4.1「上昇」の食事制限が過酷すぎる

最初の段階は真っ当なダイエットだっただけに、
『上昇』で急に大きく食事制限をするのは不可解ですね。

基礎代謝まで摂取カロリーを抑えるというのは大分過酷なので、
当然目に見えて痩せることができるでしょう。

しかし、その分健康や美容、日常生活への支障は予想できますし、
停滞期は確実に訪れるでしょう。

過酷なダイエットのデメリットについてはこちらに詳しく書いています。
これだけ知っておけば成功間違いなし!ダイエットで必要な5つの知識

前述しましたが、基礎代謝を基準にするのではなく、
1日の消費カロリーや今までの摂取カロリーを目安にし、
それよりも300Kcalほどカロリーを減らすのが理想的です。

4.2.「巡航」以降の工程が曖昧で分かりにくい

停滞期を迎えた『巡航』の期間に“色んなダイエット法を併用して乗り切る”とあるのですが、
とても曖昧です。

また、これは体重が停滞期を迎えるのを想定していますが、
『上昇』の段階で過酷な食事制限をしなければそもそも停滞期は訪れませんしね。

『再加速』『軌道到着』の段階でも、
今までカロリーベースのダイエットだったのに、
何故か「胃袋」や「食事量」が出てくるのも不可解です。

個人的には巡航以降のダイエットは気にしなくても良いかなと思います。

5.おすすめスマホアプリ

続いてレコーディングダイエットに適したスマホアプリをご紹介します。

ただし、アプリよりもメモ帳の方が見直しやすいですし、
手軽に取り出して書き込むことができ、その都度プラスαの情報もメモすることもできます。

また、カロリーも自分で調べる方が記憶に残りやすいですしね。

なので、個人的にはアプリを使わずに手帳を使うのをおすすめします。

どうしてもという場合だけ、
これから紹介するアプリを試してみてはどうでしょうか。

5.1.楽々カロリー

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1日の目安のカロリーと現在の摂取したカロリーを表示してくれるので、
あとどれくらいのカロリーをとれるのかが分かります。

食品のカロリーは6万件以上搭載していて簡単に検索でき、
また、体重・体脂肪の変化をグラフで確認できます。

5.2.FatSecretのカロリーカウンター

FatSecretのカロリーカウンター

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楽々カロリーよりもシンプルな見た目ですが、
その分機能は充実しています。

目安のカロリー、現在の摂取カロリーが分かる他にも、
運動のカロリーも計算に入れることができるのです。

また、食品からカロリーを調べることができるだけでなく、
食べ物を写真にとってカロリーを表示してくれる機能もあります。

難点としてはアプリが重いことです。

あとがき

以上、レコーディングダイエットの方法やアプリなどをご紹介していきました。

レコーディングダイエットは過酷な食事制限や「巡航」以降の曖昧なダイエット法を除けば、
概ねおすすめできるダイエットです。

食事をメモするというアイデアや、
徐々にハードルを高くしていくというのはとても素晴らしいと思います。

ただ、実は岡田さんはダイエット成功後しばらくしてリバウンドしてしまったようで、
今ではレコーディングダイエットを否定しているようです。

岡田斗司夫氏のリバウンドに衝撃 かつてレコーディング・ダイエットを提唱

もしかしたらこれで「レコーディングダイエット」によくない印象を持つ人もいるかもしれませんね。

しかし私の評価は変わらず、
自信をもっておすすめできるダイエットと言えます。

岡田さん自身、生理学やダイエットなどに精通しているわけではありませんし、
言ってしまえば一般的なダイエッターの一人と変わりませんしね。

提唱者と言えども、一人のダイエッターがどのように評価しても、
ダイエット自体の評価に影響しません。

やはり個人的には“基礎代謝までカロリーを落とす”というのが過酷すぎたのではないかなと思います。

食事制限をする場合は、ぜひ以下の記事を参考にして、
適切な方法を取り入れましょう。

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著者プロフィール
テク

テク

元ボクサー/ダイエットアドバイザー
試合の度に2週間で6Kgの減量をしていた元ボクサー。 元来の『食べることは好きだけど面倒な運動は嫌い』という性格がたたり、引退後は10Kg以上増量。 正しいダイエットの知識を身に着けた今では、毎日好きなものを食べて体脂肪率10%台前半を維持。 Twitter(@yasetech)ではダイエットに役立つ情報を配信中。
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