体脂肪率はダイエットにおいて重要な指標となりますが、正しく測定するのが難しいというのがネックなポイントです。
そこで、体脂肪率の誤差を誘発する要因について解説していき、正しい測定の方法を説明します。
おすすめの体脂肪計についても紹介するので、体脂肪率を測定する機器を持っていない人は是非参考にして頂ければなと思います。
目次
体脂肪率の測定は誤差が大きい!?
ダイエットにおいてBMIよりも重要な指標となる体脂肪率ですが、
体脂肪率にも“正確に測ることができない”という問題があります。
実際とは大きく異なる値になったり、
機器や測定環境によって違う値になったり…。
このように誤差がよく生じるのです。
このことは前回の記事(体脂肪率の計算方法&BMIと比べた時のメリット・デメリット)で少し触れましたが、 ここでもう一度まとめます。
体脂肪率の測定法
そもそも体脂肪計で測定する体脂肪率というのは、
体脂肪そのものを計測しているのではありません。
体に微量の電流を流して電気抵抗値を計測しています。
そして抵抗値の他、あらかじめ入力した体重や身長などのデータを
たくさんの統計的なデータと照らしあわせて体脂肪率を推定しているのです。
これは脂肪が他の組織よりも電気を流しにくく、
体の電気抵抗値と体脂肪の間に一定の相関関係があることを利用しています。
体脂肪率の誤差
体脂肪計で測定した体脂肪率はあくまで一般的なデータから推定した値なので、
当然誤差がよく生じます。
例えば、
「身長が高く脂肪もそれなりにあるけど、筋肉が少なく体重が軽い人」
「体重が重いけど筋肉質で脂肪が少ない人」
など、標準的な体型とは異なる場合特に体脂肪計の精度が低くなってしまうのです。
データ、抵抗値から体脂肪率を推定する計算式も機器によって異なります。
また、水分の量や分布に影響を受けやすいというのも欠点です。
水分は電気を通しやすく抵抗値を弱める要因となるため、
体内の水分量や水分の分布、血流量の変化が体脂肪率に影響を与えます。
では、体脂肪率を正確に測るために、
体脂肪率測定の誤差を生じさせる原因について具体的に知っておきましょう。
体脂肪率の誤差が生じるケース
体脂肪率が実際の値とは異なる値が測定されるときというのは、
主に以下の状況の時が考えられます。
- 飲食・運動・入浴の後
- 夕方・夜
- “むくみ”がみられる時
- 生理前
飲食・運動・入浴の後
血流量が増えると電流を通しやすくなるため、
実際の体脂肪率よりも低い値が出てしまいます。
食事をとると、それを消化するために胃や腸の血流量が増え、
このことが食後2時間の体脂肪率に誤差を生じさせるのです。
上半身に電流を流すタイプの体脂肪計だと体脂肪率は実際よりも低くなってしまいます。
入浴や運動の後も同様です。
発汗により水分が減るので体脂肪率は高くなりそうですが、
実際は逆に体脂肪率は低い数値が出ます。
入浴や運動の後は皮膚の表面が赤くなると思いますが、
これは上がった体温を下げるために末端の血管が広げ血流量を増やしているのです。
この影響で、体が電気を通しやすくなっており体脂肪率は実際よりも低い数値が表示されます。
夕方・夜
両足間の抵抗値を測定するタイプの機器の場合は、
朝に体脂肪率を測るよりも夕方、または夜に測る方が体脂肪率は低くなってしまいます。
これは日中の活動の間に重力の影響により、
水分が徐々に下半身に集まっていくためです。
このことは夕方になると“足がむくみやすい”のと同様の理由ですね。
“むくみ”がみられる時
前項と少し重複しますが、
夕方・夜の他に何らかの原因でむくみが生じている場合は、
計測される体脂肪率が実際よりも低くなります。
ちなみにむくみが生じる原因としては以下の項目が挙げられます。
- 長時間同じ姿勢でいる
- 筋肉の衰え
- 冷え
- 塩分のとりすぎ
- アルコールの摂取
- タンパク質の不足
- 自律神経の乱れ
- 内臓疾患
参考:むくみ(浮腫)の9個の原因&今すぐ簡単にむくみを取る方法
生理前
生理前は体内に水分を溜め込んでしまうため、
体脂肪率は実際よりも低い値が計測されます。
正確に体脂肪を計測する方法
このように誤差が生じる要因が多々ある体脂肪計ですが、
できるだけ実際の体脂肪率を正確に測るための方法をお教えします。
「できるだけ正確な体脂肪率が知りたい。」
「体脂肪率の増減はきちんと把握したい。」
という場合、おすすめなのは毎朝“起床直後”に計測することです。
そうすることで体脂肪率に誤差を生じさせる要因の多くを排除することができますし、
毎日ほとんど同じ条件下での測定のため体脂肪率の増減については割りと正確に把握することができます。
ただし、それでも前日の食生活や就寝時の発汗などで誤差が生じてしまうので、
より正確な値を知りたい場合は数日間の体脂肪率を平均するといいでしょう。
おすすめの体脂肪計(体組成計)
最後におすすめの体脂肪計(体組成計)をご紹介します。
【タニタ】インナースキャンデュアル RD-901
タニタ 体組成計 インナースキャンデュアル RD-901-BK(ブラック)
これは私が使っている体組成計です。
2016年現在1万3000円もするので決して安くないのですが、
機能を考えるとコストパフォーマンスはとても高い体組成計です。
ただ電気を流して体脂肪率を測定するだけではなく、
“デュアル周波数計測”という異なる周波数の電流による計測により、
さらに正確な計測ができます。
特に個人的にすごいと思うのが、iPhoneと連携することで簡単に体重の管理ができるということです。
最初に設定を済ませてしまえば、
あとは毎日1回だけこれを起動して乗るだけで自動で体重を記録してくれます。
ちなみに私が3ヶ月で10Kg痩せた時もこの体組成計を使って記録していました。
その時の記録はこんな感じです。
この他にも体脂肪率や筋肉量、内臓脂肪レベルなど、
事細かなデータの推移も自動で記録してくれます。
この日々の記録がダイエットのモチベーションにもなるので、
本当におすすめです。
ただ、便利な機能な分、最初の設定が少し厄介だった記憶があります。
【タニタ】BC-314
先ほどの体組成計と比べると少しお手軽なのがこちらの体組成計です。
高精度な測定や毎日の記録を自動でとってくれる機能はありませんが、
体重、BMI、体脂肪率、筋肉量、推定骨量、内臓脂肪レベル、基礎代謝量、体内年齢などが
簡単に測定できます。
あとがき
体脂肪率を正確に計測する方法やおすすめの体脂肪計(体組成計)について、
詳しく説明していきました。
今回の内容で体脂肪率についての理解を深めていただけたなら幸いです。
ちなみに体脂肪率の目安や体脂肪率の落とし方についてもまとめているので、
是非こちらもご覧ください。
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