ロードバイクやクロスバイクにハマり、気がつけば10Kg以上も体重が減っていたというように、自転車でダイエットに成功する人は少なくありません。
しかし一方で、そんな人達の話を聞き自転車を始めるもなかなか痩せずに挫折してしまう人もいます。
この両者は何が違うのか、また自転車で痩せるためにはどういったことがポイントになるのかなど解説していきます。
目次
1.自転車の消費カロリー
まず、自転車で消費するカロリーはどれくらいなのか、
他の運動と比べて多いのか少ないのかというのを見ていきましょう。
運動でどれくらい痩せるかは消費カロリーによって決まりますからね。
イメージで言えば、
『ランニング>自転車>ウォーキング』
といったところです。
全身を大きく動かすランニングには敵いませんが、
ウォーキングのように息があまり上がらない軽い運動よりはカロリーを消費します。
具体的には以下のとおりです。
- 体重50Kg、30分の自転車:100Kcal~200Kcal
- 体重50Kg、1時間の自転車:200Kcal~400Kcal
- 体重60Kg、30分の自転車:125Kcal~250Kcal
- 体重60Kg、1時間の自転車:250Kcal~500Kcal
自転車の漕ぎ方や、自転車の種類で大きく消費カロリーは変わります。
もっと詳しく知りたい場合は以下の計算機をお使い下さい。
ちなみに他の運動の消費カロリーが気になる場合はこちらをご覧ください。
2.自転車で痩せる人と痩せない人の違い
自転車は有酸素運動の中では消費カロリーが特別高いわけでもないですが、
決して低くはありません。
実際に知り合いには自転車に乗るようになってから10Kg以上痩せたという人が複数いますし、
短期間で見た目が変わったという人を多く見てきました。
しかし、その一方で自転車で痩せられなくて挫折したという人も多く知っています。
では、この両者の違いは一体何なのか?
これについて考えてみたら、
至極簡単なことだと気づきました。
それは、
『痩せた人のほとんどがダイエットのために自転車を始めたわけではない』
ということです。
“休日の気分転換に自転車を始めた”という人や、
“節約と健康のために通勤を自転車に変えた”という人、
そういった人がみるみるうちに痩せていったという事例が多いのです。
それに対し、はじめからダイエットのために自転車を買い、
時間を作って自転車を漕いでいるという人は挫折しやすい傾向にあります。
3.ダイエットのために始める自転車では痩せない理由
では、なぜダイエット目的で始める自転車では痩せないのか?
これについては2つ理由が考えられます。
3.1.運動時間が短い
単純に趣味で自転車を漕ぐ人は長時間漕ぐのは苦ではないですし、
移動手段として自転車を使う人は気分によって運動量を妥協することはできません。
しかし、ダイエットのためとなると、
自分の気分次第になるので上記の例と比べると運動時間、運動量は少なくなってしまうものです。
よっぽどの意思がある人や計画性のある人でなければ、
「今日は面倒くさいから休みたいな」
と少しでも思ってしまったら普段通りの量の運動をするのは困難です。
3.2.継続が困難
また、ダイエットのための運動の場合、
そのモチベーションは体重の減少や見た目の変化といったものになります。
しかし、食事制限などせずに自転車だけでダイエットをする場合、
毎日1時間休まず自転車をこいだとしても、計算上は月に1Kg~2Kgしか痩せることはできません。
半年で10Kgくらい痩せる事もできるのですが、
多くの場合はこれが想像以上にスローペースに感じるでしょう。
昨今は「一週間で5Kg痩せる」などという短期間ダイエットがよく取り上げられるため、
一週間、自転車ダイエットを必死に続けて数百gしか体重が減らなければ落胆するものです。
このような短期間ダイエットは、
脂肪ではなく、筋肉や水分が落ちているだけで真っ当なダイエットではないため、
これと比較してはいけないんですけどね。
そしてモチベーションの拠り所だった体重の減少が予想以上に低く、
自転車のモチベーションが下がると、さらに運動時間が低下してしまい、
それによりまた体重減少が緩やかになり…という悪循環が生じるのです。
4.自転車で痩せるには
では、痩せたくてこの記事を読んでいる人は、
自転車を始めたとしても痩せることはできないのでしょうか?
必ずしもそういうわけではありません。
運動の取り組み方によってはきちんと痩せることも十分可能です。
ポイントは2つ。
4.1.自転車を楽しむ
純粋に自転車を楽しむことができれば、
モチベーションが体重の減少だけではなくなるので、
思ったよりも体重が減らなくても挫折しにくくなります。
通ったことのない道を気分に任せて自由に進んでいったり、
流れ行く自然の風景や風をきって進む爽快感が味わえるのは自転車ならではの楽しみです。
こういったことをダイエット抜きにしても楽しめるのであれば、
嫌でも痩せていくでしょう。
だから、いやいや自転車を漕ぐのではなく、
自転車の楽しみを見つけることが何よりも大事です。
4.2.移動手段として自転車を使う
ダイエットのために時間を確保して自転車に乗るのではなく、
今の生活の車や電車などの移動の一部を自転車に変えるのです。
すると気分次第で運動量が少なくなることはありませんし、
主目的がダイエットではないので挫折しにくくなります。
これが習慣化すれば頑張らなくても続けられるので、
「気がついたら体型が変わっていた」というようなことになるでしょう。
あとがき
自転車ダイエットのポイントなどについてお話していきましたが、
全体的に自転車以外にも運動のダイエットにも共通することが多かったかと思います。
ポイントを2つ挙げましたが、
もしも自転車の楽しみを見つけられず、普段移動をあまりしない人がいれば、
その人は自転車ダイエットは諦めたほうが良いでしょう。
そんな人でも頑張れば自転車で一時的に痩せることができるかもしれませんが、
高確率でリバウンドしてしまいます。
痩せた体重を維持するには、
その頑張りを続けなければいけませんからね。
苦しみながら行うダイエットは、
ずっと継続することなんてできないので、一時的な減量に過ぎません。
そういった意味で、ダイエットの理想は頑張って行うようなものではなく、
“運動など趣味の副産物的な効果”であったり、“ちょっとした生活習慣の改善”なのです。
また、他にも運動ダイエット全般のポイントについてまとめているので、
ぜひこちらもご覧ください。