![ディップス](https://yase.tech/wp-content/uploads/2017/02/Fotolia_118171258_XS.jpg)
大胸筋を鍛える種目はベンチプレスやダンベルフライなどが人気ですが、ダンベルやバーベルを使わずに手軽に行える種目、“ディップス”も非常におすすめです。
重りを使わないので自宅でも取り組みやすく安全というのもありますが、しっかり負荷をかけることもできますし、フォームも簡単な種目です。
今回はディップスの筋トレ効果や正しいフォームについて解説していくので、ぜひ参考にして下さい。
目次
1.ディップスで鍛えられる筋肉
ディップスは自重トレーニングですが、自分の全体重が負荷として特定の部位にかかるため、
懸垂同様にそれだけでも本格的な筋トレになります。
むしろある程度筋力がないとできない種目なので、
初心者は筋力をつけてから行うのが良い場合があります。
負荷を軽くして行う方法もありますが、
自重で行う場合は少なくとも自分の体重と同じくらいのベンチプレスが上がるのが望ましいです。
さて、ディップスで鍛えられる部位を見ていきましょう。
ディップスで大胸筋の伸縮によって行われる動作なので、
メインで鍛えられる筋肉は、“大胸筋(特に下部)”です。
また、“上腕三頭筋”や“三角筋前部”も鍛えられます。
![ディップスで鍛えられる筋肉](https://yase.tech/wp-content/uploads/2017/02/image-25.png)
体の軸に対して斜め下に腕を曲げ伸ばしする種目なので、
“デクラインベンチプレス”とほぼ同じ動作ですし鍛えられる箇所もほぼ同様ですね。
やり方によっては上腕三頭筋をメインで鍛えることもできますが、
多くは大胸筋を鍛える目的で行う人が多いかと思います。
ただ、大胸筋に効かせるには注意しないといけないポイントがあるのでしっかり抑えておきましょう。
2.大胸筋に効かせるディップスのやり方
- 平行棒を握り体を支え、膝を曲げて腕を伸ばす
- 少し前傾になる
- ゆっくり肘を曲げて体を落とす
- 息を吸ってから動作に入る
- 前腕が地面に対して垂直の状態を保つ
- 肘は90度くらいになるまで曲げる
- 肩甲骨を寄せて大胸筋がストレッチされるのを意識する
- 肘を伸ばして元の状態に戻す
- 最後に息を吐く
- 大胸筋を下に絞り込んで収縮させるのを意識する
- 勢いをつけて起こすと体の前傾が保てなくなり体が揺れるので、前傾を保ちながらゆっくり行う
- これを繰り返す
平行棒やディップスのスタンドがない場合でも、
椅子やテーブルなどの手近な家具を使って行うこともできます。
大胸筋に効かせる際に重要になるのが、
“前傾の状態を保つこと”です。
これにより肘を曲げた際に大胸筋が斜め上に引っ張られるようにストレッチされますが、
体が起きた状態だと大胸筋があまりストレッチされないのです。
特に腕を伸ばす時に勢いがついてしまい体が垂直になってしまう場合があるので、
体をしっかりコントロールしながらゆっくり行うのが重要です。
それと、肘を曲げた時は大胸筋がストレッチされ、
肘を伸ばした時は大胸筋が収縮するのをしっかり意識して行いましょう。
以上を抑えれば大胸筋に効くディップスができるはずです。
全体のポイントをまとめると以下の通り。
- 腕を伸ばした時に大胸筋が収縮し、曲げた時はストレッチされるのを意識する
- 腕を曲げる時は肩甲骨を寄せる
- 体の前傾を常に保つ
- 前腕(手から肘まで)は常に地面に垂直になるようにする
- 動作のはじめに息を吸い、終わりに息を吐く
もしも上腕三頭筋に効かせたい場合は体を起こした状態行ったり、
左右のバーの間隔を狭くしましょう。
3.ディップスのバリエーション
3.1.負荷を軽くする
![](https://yase.tech/wp-content/uploads/2017/02/image-26.png)
ディップスができない場合は、
負荷を軽くして行う必要があります。
色々な方法がありますが、
一般的な方法としてはベンチや台を後ろにおいて足を付けた状態で行う方法です。
台は高くなるほど体重を預けにくくなりディップスの負荷は重くなるので、
徐々に台を高くしていくといいでしょう。
3.2.負荷を重くする
自重のディップスが余裕を持ってできるようになれば、
そのままだと負荷が不十分なので重くする必要があります。
そういう時は腰にベルトを巻いてプレートを繋いで行ったり、
ダンベルを足に挟んで行いましょう。
3.3.リバースディップス
![リバースディップス](https://yase.tech/wp-content/uploads/2017/02/Fotolia_102834937_XS.jpg)
ディップスのバリエーションとしては、
体の後ろに置いたベンチに手をかけて行う“リバースディップス”というものもあります。
ただ、通常のディップスとはだいぶ異なり、
大胸筋はあまり使われない代わりに上腕三頭筋の負荷が大きい種目です。
大胸筋ではなく上腕三頭筋を鍛えたい場合に取り組みましょう。
あとがき
以上、ディップスの筋トレ効果と正しいやり方についてでした。
ディップスは適度な高さの台や家具があればできる種目なので、
自宅でも取り組みやすい手軽な種目だと思います。
さらに負荷を容易に調整することもできますし、
フォームも比較的かんたんなので、初心者から上級者まで人気の種目です。
同じ大胸筋の種目でもベンチプレスと比べて安全というのもポイントですね。
非常に優秀な筋トレ種目なのでぜひこの記事を参考に、
積極的に取り組んでみて下さい。
ちなみに他の大胸筋の種目についても詳しくまとめているので、
ぜひこちらもご覧ください。