食品・食材

牛肉&牛の内蔵の部位ごとのカロリー・栄養を徹底比較

牛肉と言えば多くの人がほぼ毎日口にする程色んな料理に使われている食材ですが、どうしても高カロリーというイメージが大きいかと思います。

しかし実は部位によって大きな差があり、少量でもご飯1杯分ものカロリーになる部位もあればほとんど脂質を含まず低カロリーな部位もあるのです。

今回は牛肉と牛の内臓(もつ)のカロリーや栄養について詳しく解説していきます。

牛肉・内蔵のカロリーについて

牛肉のカロリー一覧

まずは牛肉100gあたりのカロリーやカロリー成分(三大栄養素)について見ていきましょう。

部位 カロリー たんぱく質 脂質 炭水化物
牛肩 180Kcal 19g 10.6g 0.1g
牛肩ロース 240Kcal 17.9g 17.4g 0.1g
牛リブロース 263Kcal 18.5g 19.5g 0.3g
牛サーロイン 298Kcal 17.4g 23.7g 0.4g
牛ヒレ 133Kcal 20.5g 4.8g 0.3g
牛バラ 371Kcal 14.4g 32.9g 0.2g
牛もも 182Kcal 21.2g 9.6g 0.5g
牛そともも 215Kcal 18.7g 14.3g 0.3g
ランプ 234Kcal 18.4g 16.4g 0.4g
牛ひき肉 224Kcal 19.0g 15.1g 0.5g
牛すじ 155Kcal 28.3g 4.9g 0g

注目すべき点は以下の通り。

  • 部位によらず高タンパクで低糖質
  • カロリーは脂質によって左右される
  • 牛ヒレ・牛すじは牛肉の中で例外的に低脂質・低カロリー
  • カルビとなる部位“牛バラ”は牛肉の中でも突出して脂質が多く高カロリー
  • “リブロース”“サーロイン”は牛バラに続いて高カロリー

牛肉や豚肉は鶏肉と比べると全体的に脂質が多く高カロリーですが、
部位によって大きな差があります。

焼肉のカルビの部位である“牛バラ”は他と比べて1.5倍~2.5倍程のカロリーとなり、
50gでもおにぎり1個分ものカロリーになります。

一方で牛ヒレ肉・牛すじなどは脂質をほとんど含まないため非常に低カロリーです。
豚肉でいう“豚ヒレ肉”や鶏肉でいう“ささみ”に近い位置づけですね。

あとはステーキやすき焼きでよく使われる“リブロース”や“サーロイン”も
若干カロリーが高めなので、覚えておくと良いでしょう。

牛の内臓のカロリー一覧

続いて内蔵100gあたりのカロリーやカロリー成分について見ていきましょう。

部位 カロリー たんぱく質 脂質 炭水化物
牛ハツ(心臓) 142Kcal 16.5g 7.6g 0.1g
牛レバー(肝臓) 132Kcal 19.6g 3.7g 3.7g
牛マメ(腎臓) 131Kcal 16.7g 6.4g 0.2g
牛ミノ(第一胃袋) 182Kcal 24.5g 8.4g 0g
ハチノス(第二胃袋) 200Kcal 12.4g 15.7g 0g
センマイ(第三位袋) 62Kcal 11.7g 1.3g 0g
ギアラ(第四胃袋) 329Kcal 11.1g 30g 0g
ハラミ(横隔膜) 342Kca 13.2g 30.4g 0g
コテッチャン(小腸) 287Kcal 9.9g 26.1g 0g
テッチャン(大腸) 162Kcal 9.3g 13g 0g
テッポウ(直腸) 115Kcal 11.6g 7.0g 0g
牛テール(尻尾) 492Kcal 11.6g 47.1g 0g
牛コブクロ(子宮) 106Kcal 18.4g 3g 0g
牛タン(舌) 269Kcal 15.2g 21.7g 0.1g

注目すべき点は以下の通り。

  • 肉と同様に部位によらず高タンパクで低糖質
  • カロリーは脂質によって左右される
  • 肉よりも脂質が少なく低カロリーなものが多い
  • ギアラ・ハラミ・牛テールはほとんどの牛肉の部位よりも高脂質で高カロリー
  • 牛タン・コテッチャンは続いて高カロリー

牛の内臓は牛肉よりも部位によるカロリー差が大きいので注意が必要です。

ほとんどの焼肉店で出されているような人気の部位で言えば、
ハツやレバーなどは低カロリーですが、ハラミや牛タンなどは高カロリーです。

牛肉・内蔵の栄養について

続いて、三大栄養素以外の栄養素、特にビタミンやミネラルについて見ていきましょう。

肉の栄養素というとどうしても脂質やたんぱく質に目が行きがちですが、
ビタミンやミネラルも重要な栄養素です。

これらは肉と内臓とで大きな違いがあります。

牛肉の栄養

牛肉は部位によらずたんぱく質が豊富ですが、
その他にも一部のビタミン・ミネラルが多く含まれています。

豊富な栄養素は部位によって多少差異はありますが、
ほとんどの部位において特に以下のが多く見られます。

  • ビタミンB2:炭水化物、脂質、たんぱく質の代謝に関わるビタミン。皮膚や粘膜の健康維持の作用がある
  • ナイアシン(ビタミンB3):エネルギー生産に関わる酵素を補助する働きがあり、皮膚や粘膜の健康維持の作用がある
  • パントテン酸(ビタミンB5):エネルギー生産やコレステロール、ホルモン、免疫抗体の合成に関わるビタミン。皮膚や粘膜の健康維持の作用がある
  • ビタミンB6:エネルギー生産や筋肉・血液の生成時に働いており、皮膚や粘膜の健康維持の作用がある。たんぱく質摂取量が多いほど必要量が増える
  • ビタミンB12:葉酸とともに赤血球内のヘモグロビンの生成を助ける作用がある
  • 亜鉛:味覚を正常に保つ作用や、皮膚・粘膜の健康維持を助ける栄養素

ビタミンB1、葉酸(B9)、ビオチン(B7)などを除いたビタミンB群全般+亜鉛ですね。

いずれの部位にしても100g食べるだけで、
これらの栄養素は1食に必要な量のほとんどを満たすことができます。

上記の栄養素ほどではありませんが、
他にもビタミンB1、D、E、K、カリウム、鉄なども豊富です。

牛の内臓の栄養

牛肉は各種ビタミンB群や亜鉛が豊富でしたが、
牛の内臓はこれを遥かに上回る部位もあれば、肉よりは栄養が乏しい部位もあります。

詳細をまとめると以下の通り。

  • ハツ・レバー・マメについては牛肉よりも栄養が豊富
  • 特にレバー群を抜いて栄養豊富
  • タンコテッチャンは牛肉と同程度
  • 他の内臓については牛肉よりも栄養素は乏しい

レバーに関しては牛だけではなく鶏や豚も同様ですが、
あらゆる部位の中でも特に栄養が豊富です。

ビタミンB群や亜鉛は肉を上回る量が含まれており、
さらにビタミンA、ビタミンC、鉄、など、あらゆる栄養素において
レバー100gだけで1食に必要な量を大幅に満たすことができます。

さらにハツやマメに関しても牛肉よりも多くのビタミンB群・亜鉛・鉄分を含んでおり、
レバーに続いて栄養豊富な部位です。

タンやコテッチャンについては牛肉とあまり栄養成分は変わりませんが、
他の部位については肉よりも若干栄養素は乏しくなります。

あとがき

以上、牛肉や内蔵の部位ごとのカロリーや栄養について説明していきました。

牛肉は「美味しいけど高カロリーで太りやすい」というイメージを多くの人が持っていますが、
実際は部位によって大きな差があります。

牛ヒレや牛すじなどは高タンパク低カロリーなので、
むしろダイエットには最適な食材です。

不足しがちな重要な栄養素、ビタミンB群や鉄、亜鉛などもしっかり補給できるのも魅力的です。

ちなみに鶏肉や豚肉についてもまとめているので、
是非こちらもご覧ください。

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著者プロフィール
テク

テク

元ボクサー/ダイエットアドバイザー
試合の度に2週間で6Kgの減量をしていた元ボクサー。 元来の『食べることは好きだけど面倒な運動は嫌い』という性格がたたり、引退後は10Kg以上増量。 正しいダイエットの知識を身に着けた今では、毎日好きなものを食べて体脂肪率10%台前半を維持。 Twitter(@yasetech)ではダイエットに役立つ情報を配信中。
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