鶏肉は牛肉や豚肉と比べて低カロリーであるというのは聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
確かにその通りなのですが、実は部位によっても大きなカロリー差があります。
今回は鶏肉だけではなく内蔵を加えて、部位ごとのカロリーや栄養成分について比較していきます。
ぜひ鶏肉の部位で迷ったときなどに参考にして下さい。
鶏肉の部位ごとのカロリー成分
さっそくですが、
鶏肉・内蔵の部位ごと100gあたりのカロリーやカロリー成分(三大栄養素)をまとめました。
部位 | カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|---|
鶏胸肉(皮あり) | 191Kcal | 19.5g | 11.6g | 0g |
鶏胸肉(皮なし) | 101Kcal | 22.3g | 1.5g | 0g |
鶏もも肉(皮あり) | 200Kcal | 16.2g | 14g | 0g |
鶏もも肉(皮なし) | 116Kcal | 18.8g | 3.9g | 0g |
ささみ | 105Kcal | 23g | 0.8g | 0g |
手羽 | 211Kcal | 17.5g | 14.6g | 0g |
鶏挽き肉 | 166Kcal | 20.9g | 8.3g | 0g |
鶏レバー | 111Kcal | 18.9g | 3.1g | 0.6g |
砂肝 | 94Kcal | 18.3g | 1.8g | 0g |
鶏ハツ | 207Kcal | 14.5g | 15.5g | 0g |
軟骨 | 54Kcal | 12.5g | 0.4g | 0.4g |
注目すべきなのは以下の点です。
- 部位によらず“たんぱく質”が多く“炭水化物(糖質)”が少ない
- 鶏胸肉・鶏もも肉は皮なしだと脂質・カロリーが著しく落ちる
- 内臓はハツを除けば脂質が少なく低カロリー
牛肉や豚肉は100gあたり200Kcalを超えるものが普通で、
部位によっては400Kcalを超えるものもあります。
なので、鶏肉は全体的に低カロリーと言えるでしょう。
また、鶏肉の場合は皮に脂質・カロリーの大部分が集まっているので、
これを取り除けば胸肉やもも肉のカロリーを大幅に削減することができます。
内蔵についても牛や豚にも共通しますが、
脂質が少なく低カロリーです。
鶏肉は低カロリー・高タンパクな部位が多いため、
ダイエットや筋トレに活用しやすい食材と言えます。
鶏肉・内蔵の栄養について
鶏肉と鶏の内蔵はカロリーや三大栄養素については低脂質・低糖質で違いはほぼありませんが、
その他のビタミンやミネラルについては大きく異なります。
鶏肉の栄養
鶏肉はたんぱく質が豊富ですが、
それ以外にもビタミン・ミネラルも多く含まれています。
特にビタミンは豊富で、胸肉、もも肉、ささみ、手羽など部位によらず以下の栄養素は突出しています。
- ビタミンK:血液凝固や骨の代謝に関わる
- ナイアシン(ビタミンB3):エネルギー生産に関わる酵素を補助する働きがあり、皮膚や粘膜の健康維持の作用がある
- ビタミンB6:エネルギー生産や筋肉・血液の生成時に働いており、皮膚や粘膜の健康維持の作用がある。たんぱく質摂取量が多いほど必要量が増える
- パントテン酸(ビタミンB5):エネルギー生産やコレステロール、ホルモン、免疫抗体の合成に関わるビタミン。皮膚や粘膜の健康維持の作用がある
各種ビタミンやカリウムやマグネシム、リン、亜鉛などのミネラルも含まれていますが、
以上のビタミンK・B群はどの部位も100gで1食に必要な量を満たせるくらい豊富に含まれているのです。
内臓の栄養
鶏肉はビタミンKやビタミンB群が豊富でしたが、
内臓の場合、さらに豊富なビタミン・ミネラルが期待できます。
砂肝、鶏レバー、ハツの栄養についてまとめると以下のとおりです。
- 砂肝はビタミンK・ビタミンB群に加えて、亜鉛や鉄分が豊富
- 鶏レバーやハツはビタミンB群全般、ビタミンA・鉄・亜鉛が豊富
- 鶏レバーはビタミンAが桁外れに多いので毎日食べると健康を害する可能性がある
砂肝に関しては胸肉などと変わらずビタミンB群が数種類だけ突出していますが、
鶏肉と違うところは、亜鉛や鉄分などの重要なミネラルも非常に豊富であるということ。
そして鶏レバーやハツについては、ビタミンB群全般が豊富で、
鶏肉とは違いビタミンB1、B2、ビオチン(B7)、葉酸(B9)までもが突出しているという特徴が挙げられます。
さらに、重要なミネラルである鉄や亜鉛なども豊富です。
脂質やカロリーが少なく、高タンパクでビタミンやミネラルが豊富なので、
鶏肉よりも栄養面は優れている食材と言えます。
ただ、問題としては、
鶏レバーのビタミンAが桁違いに多いため、過剰摂取でかえって健康被害のリスクがあるということです。
ビタミンAはビタミンCのような水溶性ビタミンとは違い、
容易に排出できずに蓄積されていくため過剰摂取は厳禁です。
食べ過ぎると後頭部の痛みや手足の痛み、めまい、吐き気、肌荒れ、睡眠障害、脱毛など、
幅広い症状が現れるので注意しましょう。
あとがき
以上、鶏肉や内蔵の部位ごとのカロリー・栄養について詳しくまとめていきました。
鶏肉がいかに優秀な食品であるのかが分かってもらえたのではないでしょうか。
鶏肉は牛や豚と比べてたんぱく質は遜色ありませんが、
脂質が少なく低カロリーなのでダイエットにもってこいです。
内蔵に関しても現代の食生活で不足しがちなビタミン・ミネラルがたくさん摂取できるため、
健康や美容のためにもぜひ積極的に食べてもらい食品です。
ダイエット中なんかはカロリーばかりに意識が行き、
ビタミンやミネラルが欠乏して不健康になったり、肌が荒れたりすることも多いので、
そういった意味でもダイエット中に最適だといえるでしょう。
ちなみに、牛肉や豚肉についてもまとめたので、
ぜひこちらもご覧ください。