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アイスクリームはダイエット中でもOK?痩せることはないが太らない食べ方も

アイスクリームは高カロリーなのでダイエット中に食べるのは罪悪感を覚える人も多いと思います。そんな人のために、前回、太りにくい低カロリーなアイスをご紹介しました。

しかし、世の中には「アイスクリームダイエット」というダイエット法もあるそうで、アイスクリームを食べると痩せると主張する人もいます。

結論を言えば専門知識がない人を騙すインキダイエットの一つで、よくあるものです。

アイスクリームは基本的に脂質が多すぎますし、重要な栄養素もそこまで多くないので、栄養面だけを考えると食べないに越したことはありません。

ただし、個人的にはダイエット中に食べるのが必ずしも悪いとは思いませんし、私自身、ボクシングの減量中に食べることもありました。

今回、アイスクリームダイエットについて触れ、その後ダイエット中にアイスクリームを食べることの是非について話します。

アイスクリームダイエットについて

「アイスクリームダイエット」について、
どういうダイエット法なのか、なぜこれがインチキなのか知りたい人もいると思うので、
最初に解説します。

アイスクリームダイエットの概要

アイスクリームダイエットの概要
  • 方法
    • 朝食としてアイスクリームを食べる
    • 脂質が多いアイスクリームを食べる
  • 理論
    • 体を冷やされることで代謝が上がる
    • アイスクリーム1個なら普通に朝食を食べるより低カロリー
    • 脂質はダイエットに必要
    • アイスクリームはビタミン・ミネラルが豊富

よくある「代謝を上げる」というあやふやした理論のダイエット法です。

代謝系ダイエットは色々なものがありますが、
今回は体温と代謝を絡めるパターンですね。

例えば、冬は夏よりも外気と体温の差が大きいため、
体温調整に少しだけ多くのカロリーを使います(基礎代謝が上がる)。

この理論から、「体を冷やしたら基礎代謝が上がる」という理論です。

しかし、逆に体温を上げると代謝が上がるとして、
お風呂に入ったり温かいものを飲んだりすることで基礎代謝が上がると主張するダイエット法もあります。

アイスクリームダイエットの間違っている点

アイスクリームダイエットのツッコミどころを箇条書すると以下の通り。

  • 一時だけ体を冷やしても意味がない(むしろ体に悪い)
  • 脂質が不足している人は限られる
  • 栄養豊富というわけではない
  • 低カロリーでより栄養豊富な食品は他にいくらでもある

体温と代謝を絡めるダイエット法すべてに言えるのですが、
一時だけ体を温めたり冷やしたりしても意味が無いということ。

冬は常に冷たい外気にさらされるため、常に体温調整にカロリーを消費するのです。
それでも大幅に消費カロリーが向上するわけでもないですしね。

ダイエットは、「代謝が上がる」と言っておけばOKという風潮があります。

こんな雑な理論でも、しっかりとした知識がない人からすると、
何となく正しいのかなと思ってしまいがちです。

実際に代謝を上げる方法は食事をたくさん食べて体を大きくする以外ないので、
ダイエットにおいて「代謝を上げる」という概念は一切役立つことはありません。

詳細:基礎代謝を上げる唯一の方法|大半の「基礎代謝ダイエット」はインチキだった!

これを覚えておくだけでもかなり多くのインチキダイエットを見分けられるでしょう。

結局ダイエットにおいて痩せるかどうかは、
カロリーの収支以外ほとんど関係ありません。

そして、他のアイスクリームダイエットの他の理論については、
「アイスクリーム以外の食品の方が良い」という一言で片付きます。

そもそもダイエットの弊害になるほど脂質が摂れていない人は限られるのですが、
脂質を摂るにしてももっと栄養価が高いものを摂るべきです。

肉や魚、大豆食品、卵など。

同じ乳製品であれば、
牛乳やヨーグルトの方が栄養豊富で低カロリーなのでアイスクリームの上位互換と言えます。

アイスクリームはダイエット中に食べるべきではないのか?

アイスクリームがダイエットに役立つことはありませんし、
栄養の観点で見ても優れた食品ではありません。

アイスを食べるのと食べないのではどちらがダイエットに効果的かというと、
当然食べないに越したことはないでしょう。

このように書くと「アイス=ダイエットの敵」と思って敬遠しがちですが、
ダイエット中にアイスを食べるのが必ずしも悪いというわけではありません。

アイスが生活の中で重要な位置づけにあるのなら、
我慢するべきではないです。

そもそも、「高カロリーなもの、栄養面で不要なものは排除しよう」という考えが間違っているのです。

ダイエットに関する悩みを持っている人は、
何かしら食生活に問題があり、そのためカロリー収支をマイナスにできていないという状態の人が大半です。

  • 食事量が多い
  • 脂っこいものをよく食べる
  • 間食の頻度が多い
  • お酒をよく飲む
  • 毎日デザートを食べている

しかし、そういう食生活を送っているのは、
それが生活の中で大きな喜びとなるからだと思います。

その喜びを排除するのは多大なストレスになりますし、
これらの楽しみは痩せること以上に重要だという人も多いのではないでしょうか。

または、アイスを我慢するくらいなら運動をする方がマシ、
食事を減らすほうが耐えられるという人もいるでしょう。

大事なのは、
自分の人生において何が重要なのか、毎日の生活の中で何を楽しみにしているのか
優先順位をしっかりつけることです。

  • 痩せる
  • 毎日アイスを食べる
  • 食事をしっかり食べる
  • 好きなものを優先的に食べる
  • お酒を毎日飲む
  • 運動をしない
  • 家ではダラダラ過ごす

今の生活の中で本当に大事なものは何か、
我慢できるライン、妥協できるラインはどこなのかを見直してみると良いでしょう。

アイスのカロリー程度なら、食生活の改善や生活習慣の見直しで簡単に取り戻すことができます。

簡単に摂取カロリーを減らしたり消費カロリーを増やしたりできる習慣についてまとめているので、まずはこれを参考に生活習慣を見直してみましょう。

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ダイエット中のアイスの食べ方について

最後にダイエット中のアイスの食べ方について説明していきます。

たまにこのような情報を見かけるかもしれません。

  • 時間帯によっては脂肪になりにくい
  • アイスの種類によっては太らない
  • 食品を組み合わせることでダイエット効果UP

どんな食品でも同様のことが言われるのですが、
アイスに限らず脂肪の増減はほぼカロリーの収支で決まります。

ただ単に高カロリーのアイスが太りやすく、
低カロリーのアイスが太りにくいというだけです。

なので、できるだけ太りにくいアイスを選びたいのであれば、
前回まとめた記事を参考にして下さい。

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また、ダイエット中のアイスの食べ方について、
おすすめのものを順番に挙げると以下の通り。

ダイエット中のアイスの食べ方
  1. アイスを食べる頻度を減らす
  2. できるだけ低カロリーなアイスを選ぶ
  3. アイスのカロリーと同等のカロリー分を食事制限や運動で賄う

ストレスがたまっている日や仕事がある日に食べる、
または2日に1回だけ食べるなど、自分でルールを決めて食べるとアイスを食べる頻度を減らせます。

毎日食べたいと言う場合は低カロリーなものを選ぶといいでしょう。

そしてそのどちらも嫌という場合は、
アイスのカロリー分だけ食事を減らしたり、運動で消費するように心がけましょう。

結局は1日のカロリー収支をマイナスにすればいいだけなので、
アイスを食べたいなら他のもので調整すればいいだけですからね。

ちなみに、本気でダイエットがしたいなら、
ダイエットにおける最低限の知識についてまとめたこちらの記事もご覧ください。

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著者プロフィール
テク

テク

元ボクサー/ダイエットアドバイザー
試合の度に2週間で6Kgの減量をしていた元ボクサー。 元来の『食べることは好きだけど面倒な運動は嫌い』という性格がたたり、引退後は10Kg以上増量。 正しいダイエットの知識を身に着けた今では、毎日好きなものを食べて体脂肪率10%台前半を維持。 Twitter(@yasetech)ではダイエットに役立つ情報を配信中。
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