生活習慣

勉強すると痩せる?勉強のカロリーとダイエット効果について解説

「頭を使うのは想像以上にエネルギーを消費するから、勉強はダイエットに効果的」

このように言われることがあります。

しかし、半信半疑の人が多いのではないでしょうか。

勉強しただけでカロリーを消費している気にはなりませんし、実際によく勉強している人の中には痩せている人もいれば太っている人もいるはずです。

結論を言うと、勉強でカロリーを消費するのは確かですが、運動や食事のカロリーと比べると少ないので、「勉強時間を増やしたら痩せる」なんてことはないでしょう。

しかしそれでも、ダイエットに役立つことには変わりません。

それに、勉強時間を増やすことは自分にとっては将来のためにもなるので、そのついでに少しのダイエット効果が見込めると考えるとモチベーションは上がるのではないでしょうか。

さて、今回は実際に勉強でどれくらいカロリーを消費するのか、ダイエットに勉強を取り入れる際に重要なことは何なのか詳しく解説していきます。

勉強のダイエット効果

勉強のダイエット効果はどの程度なのでしょうか。

一番重要なのは消費カロリーです。

脂肪の増減はカロリー収支によって決まるので、
勉強のダイエット効果においてポイントとなるのが、安静にしている時よりも多くカロリーを消費するということです。

ではどれくらいの消費カロリーになるのか、他の運動や日常の動作と比べるとどれほどのものなのか、見ていきましょう。

勉強の消費カロリー

運動や日常の動作の消費カロリーは、運動強度の指標である『メッツ』を用いて計算されます。

メッツとは

メッツとは運動強度の単位で、安静時(1メッツ)の何倍のエネルギーを消費するのかを表す指標となる。消費カロリーの計算に用いられる一般的な指標でもあり、以下の計算式を用いる。

消費カロリー(Kcal)=1.05×メッツ×体重(Kg)×時間(h)

参照:改訂版 『身体活動のメッツ(METs)表』

例)体重50Kgの人が30分「ストレッチ:2.3メッツ」をした時の消費カロリー

⇒1.05×2.3×50(Kg)×0.5(h)=60Kcal

「安静にしている時と比べ、何倍のカロリーを消費するのか」という指標がメッツです。

勉強の場合は“1.3メッツ”なので、
安静時の1.3倍カロリーを消費するということになります。

ではこの1.3倍という数値は具体的に何Kcalになるのか見ていきましょう。

(勉強時の消費カロリー)-(安静時の消費カロリー)について、
体重毎に1時間あたりの値をまとめました。

1時間の(勉強時の消費カロリー) - (安静時の消費カロリー)
  • 体重40Kg:12.6Kcal
  • 体重50Kg:15.75Kcal
  • 体重60Kg:18.9Kcal
  • 体重70Kg:22.05Kcal
  • 体重80Kg:25.2Kcal
  • 体重90Kg:28.35Kcal
  • 体重100Kg:31.5Kcal

さらに細かい数値を知りたいという場合は以下の計算機をお使い下さい。

(勉強時の消費カロリー) - (安静時の消費カロリー)

体重 Kg

時間


消費カロリー: Kcal

落ちる体脂肪の目安: g

1ヶ月毎日続けた時に落ちる体脂肪: Kg

他の日常動作や運動との比較

では、他の日常動作や運動と比較して、
勉強がどれくらいの消費カロリーになるのか見ていきましょう。

メッツ値を図にまとめました。

こうしてみると、やはり一般的な運動と比べると著しく効率が悪いというのが分かります。

ただ、勉強は何時間も取り組むことができますし、毎日行うのは珍しいことではないのに対し、
運動を毎日何時間も行うことは非常に困難なので、単純に比べることはできません。

また、運動は健康や美容のため、もしくは技術向上のために自分の時間を消費する行為ですが、
勉強は将来のために自分の時間を投資する行為といえます。

ダイエット効率を一番に考えるなら運動をしたほうが良いですが、
勉強の一番の目的は別にありますからね。

あくまでダイエット効果はおまけであるということを頭に入れておきましょう。

ちなみに、運動後は集中力が向上するため、
勉強のために軽く運動するというのもおすすめです。

このサイトでは運動のダイエット効率についてもまとめているので、
是非こちらもご覧ください。

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勉強は食欲抑制効果もある

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勉強はエネルギーを使いますが、
集中していれば食欲を感じにくくなるので、間食防止に利用することもできます。

勉強に限ったことではありません。

漫画やゲームなど好きなことをやっている時、
のめり込んでいたら食事をする時間すらも面倒くさく感じたり、
気がついたら時間が経っていて「そういえばお腹すいたな」と感じたりすることはあるでしょう。

逆に、やることがないときほど口寂しくなってお菓子などを食べたくなるものです。

お菓子は重要な栄養素が少ない割に高カロリーなので、
食べないに越したことはありません。

1食300Kcalを越すこともあるので、
毎日食べてしまうという人は、これを辞めるだけでも1Kg以上のダイエット効果が見込めます。

勉強ダイエットのポイント

では、勉強をダイエットとして取り入れる際のポイントについてご紹介します。

1.間食は要注意

勉強の際、頭を動かすために糖分を摂るという人も多いですが、
これは要注意です。

糖分が多い食品を摂ると、摂取カロリーが勉強の消費カロリーを簡単に上回ってしまいます。

また、糖分を取って血糖値が上がっている時は集中力を保てるのですが、
血糖値は下降している時に眠くなったり集中力が切れやすくなと言うデメリットもあるのです。

血糖値がすぐ上昇するものは反動ですぐに下がってしまいます。

基本的に勉強のために何かを食べたりするのはおすすめしません。

どうしても小腹が空いた、何かをつまみたくなったという時は、“ガム”を噛みましょう。

ほぼ0カロリーで、なおかつ集中力の向上に効果があります。

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2.立ったり歩きながらの勉強がおすすめ

おすすめの勉強法としては、
スタンディングデスクで立ったまま勉強したり、
暗記事項を歩きながら覚えたりするというものです。

これらはダイエット面だけではなく、勉強の効率面でも役立ちます。

座っている時よりも立っている時、または歩いている時の方がカロリーを消費するのは言うまでもありません。

そして立った状態というのは眠気防止の他、
集中力向上に伴い仕事や勉強の効率が高まるということが分かっています。

実際にGoogleやApple、楽天など大手企業ではスタンディングデスクが導入されており、
立った状態の仕事スタイルは定番となっているのです。

昇降式のスタンディングデスクは数万円~十数万円と安くないので、
学生の場合は難しいかもしれません。

そういう時は、ダンボールや木の板などを積み立てて高さを調整するという方法をお試しください。

ちなみに、私自身、家で仕事や何かしらの作業をする際は立って行っています。

使っているのはこちらのスタンディングデスクです。

 

良いものを購入しようと思えば15万円くらいするので、
それを考慮すると十分安い買い物だと思います。

ガス式なのでコンセントの配線に気を配る必要がありませんし、
机の昇降も最初は硬くて戸惑いましたが、慣れれば数秒でできるようになります。

今のところ使っていて不便に感じたことはないので非常におすすめです。

また、体を動かしている状態は暗記能力がアップするということが分かっているため、
筆記を必要としない勉強の時は部屋をウロウロしながら行うというのもおすすめ。

これに関しては、書いた方が良い科目、書いた方が覚えが良いという人などいるため、
一概には言えません。

英単語を覚える時は書いて覚える、英語の文法を覚える時は歩きながら例文を読んで覚えるなど、やることによって切り替えると良いでしょう。

本当に痩せたいなら生活習慣の改善が必要

勉強のダイエット効果や重要なポイントについて話していきました。

勉強はある程度のダイエット効果が見込めるのは事実ですが、
勉強時間を増やしたからと言って痩せるということはないでしょう。

痩せたいのであれば、勉強に加えて生活習慣を変える必要があります。

とはいっても、
時間をとって運動をしたり、食事制限をしないといけないというわけではありません。

小さな生活習慣を積み重ねるだけで十分痩せれます。

簡単にできる生活習慣についてもまとめているので、
ぜひこちらもご覧ください。

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また、学生向けに学校生活を上手く活かして痩せる方法についても提案しています。

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著者プロフィール
テク

テク

元ボクサー/ダイエットアドバイザー
試合の度に2週間で6Kgの減量をしていた元ボクサー。 元来の『食べることは好きだけど面倒な運動は嫌い』という性格がたたり、引退後は10Kg以上増量。 正しいダイエットの知識を身に着けた今では、毎日好きなものを食べて体脂肪率10%台前半を維持。 Twitter(@yasetech)ではダイエットに役立つ情報を配信中。
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