ダイエットを始めるにあたって、最初に頭に入れてもらいたいことが『体脂肪を1Kg落とすことの大変さ』です。
巷では「1週間で3Kg痩せる」なんてダイエット法が度々流行るので感覚が麻痺している人も多いと思いますが、体重を落とすのは簡単でも体脂肪を落とすのは想像以上に多くのエネルギーを必要とします。
少し水分を取らないだけでも、水分の排出により体重は1日で2Kgは落ちるものですが、体脂肪は1Kgあたり7200Kcalに相当するので、真っ当な方法だと1Kg落とすのに1ヶ月はかかります。
そして「体脂肪が1Kg減った」というのをしょぼく感じる人も多いと思いますが、体脂肪1Kgの体積を考えるとそれだけで見た目に大きな変化が生じるものです。
それを実感してもらうために、今回は体脂肪1Kgがどれだけの大きさなのか、画像とともに見ていきましょう。
体脂肪1Kgの体積・大きさ
体脂肪の比重は約0.9(密度0.9g/cm³)なので、
1L(1000cm3)あたりの重量は0.9Kgです。
そして1Kgあたりの体積だと約1.1Lとなります。
実際に体脂肪1Kgがどれくらいの大きさなのか見てみましょう。
ちなみに、これは先日Amazonで見かけたので衝動買いしました。
画像だけでは大きさが分かりづらいかもしれませんが、
身近にある1L強の容積のものを手に取ったら想像しやすいと思います。
500mlペットボトル×2、1Lの牛乳パック、もしくは2Lペットボトルの半分、
これらより少し大きいくらいです。
体脂肪1Kg落とすのは大変
体脂肪を1Kg落とすというのは、
図の大きさの1.1Lの贅肉を体内から取り除くということです。
そう考えると体脂肪1Kg落とすのが大変というのも納得できるのではないでしょうか。
脂肪は皮下脂肪よりも内臓脂肪の方が優先して落ちやすいという性質がありますが、
脂肪が落ちる際はダイエット法によらず、全身から少しずつ落ちていきます。
詳細:皮下脂肪・内臓脂肪とは?正しく落とす5つの方法【食事制限&運動】
なので特定の部位の脂肪が一気に減るということはありませんが、
7200Kcal消費することで脂肪の容積は1.1L減っているはずです。
逆に7200Kcalを消費せずに脂肪を落とすことは脂肪吸引など医療行為なしでは不可能なので、
短期間で何Kgも体重が落ちている場合はただ体内の水分量が減っただけに過ぎません。
「短期間で痩せる」と謳ったダイエット法は数え切れないくらいありますが、
例外なく、100%これに当てはまります。
体内の水分量が減っても普通に水分を取ればもとに戻るので、
一時的な減量としての意味が無いのです。
何よりも、血液がどろどろになったりして健康に悪いですしね。
また、体脂肪が1Kg減るだけでも体脂肪率は大きく下がります。
体重60Kg、体脂肪率20%の人が1Kgの脂肪を落とすと体脂肪18.6%。
体重50Kg、体脂肪率30%の人が1Kgの脂肪を落とすと体脂肪28.6%。
ちなみに、男女の体脂肪率による体型の違いはこちらにまとめています。
実際には筋肉を落とさずに脂肪だけ落とすのは不可能なので、
あくまでシミュレーション上の数字です。
一方、水分を落とすダイエットは脂肪があまり落ちないので、
体重が減る分、むしろ体脂肪率は増える場合もあります。
今回お伝えしたかったことをまとめると、以下の通り。
- ダイエットは体重ではなく脂肪を落とすのが大事
- 体脂肪は1Kg落とすだけでも大変
- 体脂肪1Kg落とすだけで1.1Lの贅肉が体から取り出される
このことをしっかり頭に入れて、
巷で流行る短期間ダイエットの情報に惑わされず、地道に脂肪を落としていくのが成功の鍵です。
また、運動ごとに体脂肪1Kg落とすのに必要な時間もまとめているので、
興味があればぜひこちらもご覧ください。