腹筋

腹筋ローラーの5段階の使い方|回数や頻度・腰を傷めないフォームについて

腹筋ローラーの5段階の使い方|回数や頻度・腰を傷めないフォームについて

腹筋ローラーは床で転がすだけというシンプルな運動ですが、やり方によって負荷を調整できます。

なので「うまくできない」「負荷が物足りない」という人はやり方を変える必要があります。

そこで今回段階別のやり方や正しいフォームについて詳しく説明していくので、是非この記事を参考に自分に合ったレベルのトレーニングに取り組んで下さい。

また、今回の記事は腹筋ローラーを購入した人に向けた記事です。

腹筋ローラーの購入を検討している人は前回の記事で「腹筋ローラーの効果やおすすめする理由」についてまとめているので、そちらをご覧いただけると幸いです。
腹筋を鍛える最強器具!腹筋ローラーの効果とおすすめをご紹介

1.腹筋ローラーで鍛えられる部位

前回「腹筋ローラーの効果」で詳しく説明しましたが、
腹筋ローラーで鍛えられる部位について簡単にまとめます。

筋トレをする際に刺激を与える部位を意識することは、
正しいフォームでの効果的なトレーニングに繋がるので、
はじめにきちんと把握しておくことが大事です。

メインとなるのはもちろん腹筋、“腹直筋全体”です。
また、横腹の“腹斜筋”も強度は落ちますがある程度鍛えられます。

そして肩の筋肉の“三角筋”
力こぶの反対側の筋肉“上腕三頭筋”

腹筋ローラーで鍛えられる筋肉の部位

肩甲骨下から腰にかけて広大な面積を誇る背中の筋肉“広背筋”
背骨に沿うようについている背中のインナーマッスル群“脊柱起立筋”

後背筋のイラスト脊柱起立筋のイラスト

このように腹筋以外にも上半身の様々な部位の筋肉を鍛えることができるのです。

ただし、腹筋以外は副次的に鍛えられるというだけなので、
本格的に鍛えるなら別のトレーニングを行う必要があります。

2.レベルに応じたトレーニング

続いて腹筋ローラーの具体的な使い方についてです。

腹筋ローラーはローラーを床で転がすだけの単純なトレーニングですが、
各々の筋力に応じてやり方が違ってきます。

なので、このレベルに応じたトレーニングについて説明しましょう。

腹筋ローラーは大きく分けて以下の2種類のトレーニングに分類されます。

  1. 膝をついた状態でローラーを転がす通称“膝コロ”
  2. 膝をつかないでローラーを転がす通称“立ちコロ”

さらにローラーを転がす距離(言い換えれば体をどこまで落とすか)
で負荷を調整できます。

なので、筋力が足りず膝コロができなくても、
ローラーを転がせるところまで転がせば十分腹筋は鍛えらるのです。

トレーニングを続けて筋力がついてくれば、
徐々にローラーを転がす距離を伸ばしていけます。

ちなみに、膝コロができない場合は壁をストッパーにすることで
ローラーが適度な位置で止まるので安全に行なえます。(壁コロと言ったりします)

では具体的にレベルに応じたトレーニングについて見ていきましょう。

自分が行えるレベルのトレーニングから始めて徐々にレベルを上げていくイメージです。

2.1.【レベル1】膝コロ(途中まで)

膝をついた状態でローラーを転がしますが、
体が伸びきるくらいまでできない人は途中まで転がします。

伸びきるまで転がさなくても、
限界まで転がせば立派なトレーニングになります。

筋力がついてきたら徐々に転がせる距離も伸びてくるので、
自然と次のレベル2に移行できるでしょう。

また、この時壁をストッパーとして使うのをおすすめします。

無理をすると体を支えられず床に崩れ落ちてしまい怪我の原因になりますし、
逆にそれを恐れているとローラーを転がす距離が伸びません。

自分の限界の距離に壁をストッパーとして設定することで、
きちんとした負荷のトレーニングを安全に行うことができます。

また、人によっては膝が痛くなることもあるので、
そういう場合はタオルやマットを敷くと良いでしょう。

2.2.【レベル2】膝コロ(体を伸ばしきる)

体を伸ばしきってローラーを転がせるところまで転がします。

多くの人はこのレベルでもはじめは難しいので、
最初はレベル1の壁を使って徐々に距離を伸ばしていくのをおすすめします。

この膝コロもゆっくりやるだけで負荷が大きくなるので、
慣れたら徐々にスピードを落とすのを意識するのが大事です。

ここまでできるようになったらレベル3に挑戦していきましょう。

2.3.【レベル3】立ちコロ(途中まで)

膝コロで壁をストッパーにした時と同じ要領で、
立ちコロも最初は壁を使って安全に行いましょう。

膝コロができたとしても、
立ちコロは全く負荷が違ってくるので、いきなり挑戦してもうまくいかないかと思います。

なので、適度な位置に壁を置いて、
徐々に距離を伸ばしていきましょう。

2.4.【レベル4】立ちコロ(体を伸ばしきる)

壁をストッパーにして立ちコロの距離が伸びてきたら、
次はストッパーをなくして体を伸ばせるところまで伸ばします。

これができるようになったら、
普通に人に自慢できるレベルです。

体が床に着きそうなくらい転がしたり、ゆっくり行うことでまた負荷が大きくなるので、
徐々にきつくしていきましょう。

2.5.【レベル5】アブローラーの向こう側

立ちコロよりもさらに負荷を強くしたトレーニングとして、
“アブローラーの向こう側”というものがYouTubeで紹介されています。

つま先が固くなっている靴を履いて、
通常の立ちコロで体を伸ばしきった状態からスタートし、
そこからさらにつま先を伸ばした状態まで足首を動かすトレーニングです。

3.腹筋ローラーの正しいフォーム

続いて、腹筋ローラーをする際の正しいフォームについて説明していきます。

腹筋ローラーは非常に質の高いトレーニングですが、
その反面、間違ったフォームだと腰を痛めてしまう危険もあるので注意が必要です。

膝コロ、立ちコロどちらも、正しいフォームで行うには以下の項目を意識しましょう。

  1. 腰を反らない
  2. 目線はお腹の方に向ける
  3. 手首を曲げない
  4. 常に腹筋を意識する
  5. 呼吸を意識する

3.1.腰を反らない

腰を反らない

腹筋ローラをする上で一番重要なのがこの項目、
“腰を反らない”ということです。

ローラーを前に転がす際に腰や背中を反ってしまいがちです。

しかし腰を反ってしまうと腹筋にかかる負荷が逃げてしまうということもありますが、
何より腰を痛めてしまう可能性が高いのです。

腹筋ローラーをして腰が痛くなったら腰を反ってしまっていないか確認しましょう。

腰や背中は丸めるのが正しいフォームです。

画像では真っ直ぐになっていますが、
気持ち猫背にするのを意識しましょう。

3.2.目線はお腹の方に向ける

目線はお腹の方に向ける

前項と少し重複しますが、
腰を反らないために目線を意識するのはとても大事です。

腕立て伏せをする時は体を一直線にするために前を向くのがポイントでしたが、
腹筋ローラーの場合、目線はお腹の方を向くようにしましょう。

そうすることで自然と腰や背中が丸まるので、
腰の負担が減って痛めにくくなります。

3.3.手首を曲げない

手首を曲げない

これも腹筋の負荷を逃さず、さらに腰を反らさないようにするためのポイントです。

バイクでいうアクセルの方向に手首を曲げてしまいやすいのですが、
手首はしっかり伸ばすのを意識しましょう。

3.4.常に腹筋を意識する

ローラーを前に転がすときも引き戻す時も、
常に腹筋を意識して行うのが大事です。

勢いでローラーを転がすのではなく腹筋でブレーキをかけながら転がすのを意識し、
引き戻す時も腹筋に力を入れて引き戻すのを意識しましょう。

腹筋を意識しせずに行うと腕や肩の力で引いてしまうことがあるので、
注意が必要です。

3.5.呼吸を意識する

腹筋ローラーに限らず、
筋トレをする際は呼吸法がとても大事になります。

力を入れる時に息を吐き、戻すときに息を吸うのが基本です。

大事なのは息を吐くという動作で、
息を吐くことで最大限の力を発揮することができるのです。

腹筋ローラーは体を落とす時も引き戻す時も筋肉に強い負荷がかかりますが、
一番負荷がかかるのは引き戻す時です。

なので、

  • 体を落とす時:息を吸う
  • 体を戻す時:息を吐く

というのを意識しましょう。

あまりピンとこないかもしれませんが、
実際にやってみたら意識せずにこのような呼吸になっている人も多いと思います。

体を引き戻す時の一番力を要するピークを乗り越えるために、
息は自然に漏れ出るはずです。

また、筋トレの際につい呼吸を止めてしまう人もいますが、
それは血圧の急上昇に繋がり、安全面の問題も指摘されています。

呼吸は忘れがちの項目ですが、とても大事なので気をつけましょう。

4.腹筋ローラーの頻度・回数

最後に腹筋ローラーをする頻度や回数についてです。

筋トレでよく「週に何日やればいいですか?」「1日何回やればいいですか?」
という質問を見かけるのでこれらについてお答えします。

結論を言うと、頻度や回数自体は全く重要ではなく、
自分が無理をしない範囲で限界までやるのが最も効率が良いのです。

4.1.頻度について

腹筋ローラーはかなり負荷が強いので、
普段運動しない人がやると1週間は筋肉痛が続くこともあるでしょう。

筋肉痛が引かないうちに無理して行うと、
筋肉痛の回復が遅れるだけではなく、筋肉がつかずに衰えてしまうこともあります。

それ以前に筋肉痛がきつかったら腹筋ローラーはまともに出来ないとも思いますが。

また、筋肉痛にならなければ毎日やって良いのかというと、
そういうわけでもありません。

筋肉痛にならなくてもしっかり負荷をかけれていれば筋肉は損傷しているので、
回復させるために期間を開ける必要があるのです。

腹筋の場合他の部位よりも回復は早いのですが、
24時間~48時間かかると言われています。

そのため、腹筋ローラーは1日おきに行うのをおすすめします。

4.2.回数について

1日に何回行えば良いのかということですが、
重要なのはむしろ“回数を意識しないこと”です。

「1日10回」など回数を定めるとその回数をこなすことが目的となってしまい、
スピードを速くしてしまったり、体を落とすのが浅くなったりしてしまいがちです。

そうではなく、大切なのはしっかり負荷をかけること

1回の腹筋ローラーでもしっかり負荷をかければ、
10回の速く浅い負荷よりも質が高いものとなり得ます。

なので、回数を意識するのではなく、
1回1回の動作でしっかり負荷がかかるようなトレーニングを意識し、
回数はその時自分が限界だと感じたところまで行いましょう。

それが最も効率的で質の高いトレーニングなのです。

あとがき

以上、腹筋ローラーの使い方についてでした。

しかし、せっかくの筋トレ器具も間違った使い方をしたら意味が無いどころか、
怪我をしてしまう可能性もあります。

ぜひ今回の記事を参考に正しく腹筋ローラーを使って下さい。

また、腹筋ローラーに関連して腹筋ローラー7種を購入してランキングにしました。
興味があればこちらもご覧ください。

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ちなみに、腹筋の鍛え方や腹筋を鍛える種目についてもまとめています。

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著者プロフィール
テク

テク

元ボクサー/ダイエットアドバイザー
試合の度に2週間で6Kgの減量をしていた元ボクサー。 元来の『食べることは好きだけど面倒な運動は嫌い』という性格がたたり、引退後は10Kg以上増量。 正しいダイエットの知識を身に着けた今では、毎日好きなものを食べて体脂肪率10%台前半を維持。 Twitter(@yasetech)ではダイエットに役立つ情報を配信中。
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