階段とエスカレーターがあった場合、多くの人は無意識にエスカレーターに乗る傾向にあると思います。
しかし、階段で消費するカロリーを考えると、エスカレーターを使うのはとてももったいないことなのです。
今回、階段の1段あたりの消費カロリーや時間あたりの消費カロリーについて説明し、階段を使うことがいかにダイエットで重要なのかを説明していきます。
目次
階段の登り降りの消費カロリー
まずは階段の消費カロリーについて見ていきましょう。
階段の消費カロリーといっても主に2つの場合が考えられるので、
それぞれ見ていきます。
- 日常の階段の登り降り
- 時間をとって行う“階段の昇降運動”
1.日常の階段の登り降りの消費カロリー
階段のカロリーは以下のとおりです。
■階段の消費カロリー
- 1段:登り0.1Kcal、降り0.05Kcal
- 1階(20段):登り2Kcal、降り1Kcal
※体重や階段の高さ、1フロアの段数などで消費カロリーは異なるので、あくまで目安です
たとえば、ビルの5階に仕事場がある場合、
通勤と退社の登り降りで約15Kcal消費するというわけです。
2.時間をとって行う“階段の昇降運動”の消費カロリー
次に時間をとって階段の昇降運動をする場合の消費カロリーを説明します。
昇降運動とは、このように階段(踏み台)1段だけ登り降りを繰り返す運動です。
階段昇降運動の消費カロリーを、
他の有酸素運動と比較すると以下の通りです。
ウォーキング<昇降運動<ジョギング
中にはジョギングよりも消費カロリーが高いと書いているサイトもありますが、
それぞれの動作を比較したらそれはありえないというのが分かるかと思います。
かなり激しい昇降運動をした場合、
ゆっくり目のジョギングよりも消費カロリーは大きくなるといった感じです。
では具体的に消費カロリーについて見ていきましょう。
昇降運動の消費カロリーは以下の計算機を用いて調べることができます。
日常の階段の登り降りはダイエットに効果的?
では、日常の階段の登り降りのダイエット効果について考えてみましょう。
エスカレーターやエレベーターを使っている人が階段を使うようになれば、
痩せることができるのか。
実際に階段の消費カロリーを見てもらいましたが、
恐らく「意外とカロリーを消費しないんだなぁ」と思ったのではないでしょうか?
会社の行き来で階段を使ったとしても、
たかだか数Kcal~数十Kcalしか消費しません。
なので、ただエスカレーターやエレベーターではなく階段を使うようになったからといって、
それだけでみるみる痩せるということは絶対にありません。
しかしそれでも私は、
階段を積極的に使うというのは、理想的なダイエットの一つだと考えています。
簡単に習慣化できる階段はダイエットの理想
何故なら、階段の登り降りはジョギングなど時間をかけて行う有酸素運動とは異なり、
“意識一つで簡単に習慣化できるから”です。
そもそもダイエットは痩せた後に体重を維持するためにも、
ただ一時的に運動や食事制限をするのではなく、生活習慣そのものを変える必要があります。
そう考えると、精神的・肉体的負担が大きいことをするのではなく、
少しの意識で習慣化できることを積み重ねるのが大事になってくるのです。
詳細:モチベーションが続かない人必見!やる気に関係なくダイエットで成功するためのポイント
健康や美容にもその方が効果的ですし、
日常生活に支障が出ず、リバウンドの心配もありません。
また、階段の昇り降りは、
“ダイエットが主目的ではなく、移動が主目的である”というのも続けやすい要因ですね。
階段のカロリーも積み重ねればバカにできない
また、1フロアの登り降りがたった3Kcalだとしても、
それを積み重ねればそれなりのものになります。
たとえば、毎日10階分の階段を登り降りする場合、消費カロリーは1日30Kcalですが、
8ヶ月間続けるだけで体重1Kg分の7200Kcalも消費する計算になるのです。
人それぞれの仕事場や生活によって違ってきますが、
マンション、駅、デパート、職場など、階段を使える機会は身の回りに溢れているので、
10階分の階段を使うというのもそんなに珍しいことではないかと思います。
エスカレーターやエレベーターを使っている人は、
これだけのカロリーを消費する機会をみすみす逃しているわけです。
通常の有酸素運動の場合、8ヶ月で1Kgと考えるととても非効率的ですが、
階段は努力するというわけでもなく、ただ意識的に使うというだけでこれだけの効果があるというのが肝です。
まとめると、少しの意識で習慣化できる行動を積み重ねることがダイエットの理想であり、その一つとして代表的なのが“階段を使う”ということです。
階段昇降運動のダイエット効果
続いて、日常的に階段を使うのとは別に
有酸素運動として階段昇降運動をする場合のダイエット効果について見ていきましょう。
昇降運動は有酸素運動として見た時、
そんなに消費カロリーは高くないので、決して効率が良い運動ではありません。
しかし、それを補うメリットはあります。
- ちょっとしたスキマ時間で実践できる
- 室内でできて、人の目を気にしないでいい
- お金がかからない
- 負担が少なく怪我の心配が少ない
階段、またはステップ台があれば手軽に家の中で行えるので、
有酸素運動の中でもハードルが低いというのは大きなメリットです。
一方、効率が良くないということ以外にもデメリットはあります。
それは、“単調な動きなので継続が困難”ということです。
段差を見ていないと危険なので、意外とテレビを見ながら行うのは困難で、
常に段差を視界に入れて淡々とこなさないといけません。
これを何十分と行うのが困難なのは想像したらわかってもらえると思います。
これらのメリット・デメリットを考慮して、
継続できる自信があれば階段昇降運動をダイエットに取り入れましょう。
ちなみに、昇降運動のやり方などはこちらにまとめているので、是非ご覧ください。
補足~階段で足が太くなることはない~
最後に、階段を使うと足に筋肉がついて太くなるのではないかと不安視する女性も多いと思うので、これについて説明します。
結論を言うと、階段を使うようになったからと言って、
それが原因で足に筋肉がつくということは絶対にありえません。
はっきりと断言できます。
なぜなら、筋肉をつけるには、
『十分の負荷をかけた筋トレ』+『十分な栄養』この両方が必要だからです。
階段のような有酸素運動程度の負荷では筋肉を損傷させて筋肥大させることはできませんし、
仮に十分な負荷がかかっていたとしても食べすぎなければ筋肉がつくことはありません。
摂取カロリーを消費カロリー以下に抑えていれば、
どんなに本格的な筋トレをしても筋肉は増えませんからね。
特に女性の場合は筋肉の成長に関わるホルモンが男性よりも遥かに少なく、
筋肉を発達させるのが困難ということも挙げられます。
以前「ランニングで足が太くなることはない」ということを記事にまとめましたが、
このことと同様ですね。
詳細:ランニングで本当に足は細くなる?筋肉太りの可能性はないのか?
また、「階段を使うと筋肉がついて基礎代謝がUPする」なんて情報もたまに見ますが、
これについても同じように間違いです。
あとがき
以上、階段のカロリーとダイエット効果について説明しました。
普段から階段を使うことがいかに素晴らしいことか分かってもらえたかと思います。
階段を使う習慣があるだけで1日の消費カロリーを数十Kcal増やせると考えたら、
とても大きいですよね。
今までエスカレーターやエレベーターを使っていた人は、
これを機にぜひ階段を使う習慣を身につけましょう。
また、今回は習慣化するのにおすすめの運動として階段について説明しましたが、
効率的な運動に取り組みたいという場合は以下を参考にして下さい。