有酸素運動は色んな種類のものがありますが、ダイエットにオススメできるものはそう多くありません。カロリーがほとんど消費しない運動や継続的に行うには向いていない運動が多いからです。
そんな中、エアロバイクは消費カロリーの面でも継続性の面でも優秀な運動と言えるでしょう。
エアロバイクは自転車と同様、体の負担は軽めなので誰でも手軽に取り組めますし、周り安全を気にせずできるという点においては自転車にない大きなメリットです。
しかし、そんなエアロバイクでも痩せるのは容易ではありません。
何も考えずにただ実践するだけでは大半の人は途中で挫折してしまうでしょう。
そこで今回、エアロバイクで痩せるための方法やポイントについて詳しく解説していきます。
目次
エアロバイクのダイエット効果
エアロバイクは室内で行える運動ですが、
それなりの運動強度を継続できるためカロリー消費効率、ひいてはダイエット効率が高いと言えます。
消費カロリーは「運動強度(メッツ)」・「体重」・「継続時間」の3つの要素で決まりますからね。
では具体的に、
エアロバイクは他の運動と比べてどれくらいの消費カロリーになるのか、
運動強度を元に見ていきましょう。
他の運動と運動強度の比較
運動の消費カロリーの計算は、
「メッツ」という運動ごとに定められた運動強度の指標が用いられ、
消費カロリーはメッツ値に比例します。
なので、運動ごとの消費カロリーの比較はメッツ値を比較するのが手っ取り早いです。
メッツとは運動強度の単位で、安静時(1メッツ)の何倍のエネルギーを消費するのかを表す指標となる。消費カロリーの計算に用いられる一般的な指標でもあり、以下の計算式を用いる。
消費カロリー(Kcal)=1.05×メッツ×体重(Kg)×時間(h)
運動ごとのメッツ値はこちら:改訂版 『身体活動のメッツ(METs)表』
例)体重50Kgの人が30分「自転車(16.1Km/時未満):4メッツ」をした時の消費カロリー
⇒1.05×4×50(Kg)×0.5(h)=105Kcal
では代表的な有酸素運動であるウォーキングやランニングとメッツ値を比較してみましょう。
それぞれの運動の仕方によって数値は大きく変化しますが、
概ね以下のようになります。
激しいのウォーキングがゆっくりとしたエアロバイクよりも数値が高くなったり、
激しいエアロバイクがゆっくりとしたランニングよりも数値が高くなったりすることもあります。
ただ、一般的にエアロバイクの消費カロリーは、
ウォーキングとランニングの中間くらいになるものです。
体重ごとの具体的な消費カロリー
運動の消費カロリーは体重に比例しますが、
体重ごとの具体的な消費カロリーの目安は以下のようになります。
- 体重40Kg:170~340Kcal
- 体重50Kg:210~420Kcal
- 体重60Kg:250~500Kcal
- 体重70Kg:290~580Kcal
- 体重80Kg:340~680Kcal
- 体重90Kg:380~760Kcal
- 体重100Kg:420~840Kcal
詳細な消費カロリーはこちらをご覧ください。
エアロバイクダイエットにおいて時間帯・速度・心拍数などは重要?
エアロバイクに限らず有酸素運動に関するダイエットは、
心拍数や運動時間、時間帯などでダイエット効果(脂肪燃焼効果)が向上すると言われたります。
「朝や食事前などの運動は脂肪が燃えやすい」
「運動で脂肪が燃え始めるのは20分経過してから」
「時速◯Kmが最も脂肪が燃えやすい」
「脂肪が燃えやすい心拍数がある」
しかし、結論から言うとこれらはダイエットにおいて全く関係ありません。
有酸素運動はエネルギーとして「糖」と「脂肪」が使われますが、
運動の仕方によって脂肪が重点的に使われるようにすることはたしかに可能です。
しかし、体内の糖と脂肪は互いに補い合う性質があるため、
運動でどちらが使われてもダイエットにおいてはほとんど関係ないのです。
詳しくはこちらにまとめています。
- 「有酸素運動は食事前が効果的」は嘘!正しいタイミングについて解説
- 「有酸素運動は20分以上」は嘘!長時間より毎日行う方がダイエットにおいて重要!
- 有酸素運動における「心拍数とダイエット効果(脂肪燃焼)」の嘘について
また、これと同様に有酸素運動の前に筋トレをすると脂肪燃焼効果がアップするというのも同様に意味がありません。
有酸素運動の脂肪燃焼における重要な指標は、『消費カロリー』だけです。
そして消費カロリーは“運動強度”と“運動時間”に比例します。
ただ、運動強度を上げるのが割と難しいので、
できるだけ長い時間行ったり、高い頻度で行うのが重要になります。
そのため、余計なことを考えず、
自分が続けやすい方法やタイミングで行うのがダイエットを成功させるためのポイントです。
エアロバイクで効果的に痩せる方法やポイント
続いて、エアロバイクで痩せるための方法やポイントについて解説していきます。
ポイント1.自分が楽に感じる負荷・速度で漕ぐ
前述しましたが、有酸素運動は取り組み方でダイエット効果が向上するものではありません。
長時間行うのが重要になります。
大きい負荷で速く漕ぐほど時間あたりの消費カロリーは高くなりますが、
疲れるのは早くなり結果的に消費カロリーが低くなるものです。
運動全般に言えることですが、
自分がきついと感じる運動よりも楽に感じる運動の方が長時間続けることができ、
結果カロリーも多く消費する場合が多いのです。
また、負荷も軽いため疲労も残りにくく、
高い頻度で行うことができるというのもポイントです。
ポイント2.できるだけ高い頻度で行う
消費カロリーは運動時間に比例するため、
頻度が高くなればその分痩せるのが早くなるのは言うまでもありません。
そして基本的に同じくらいカロリーを消費する運動なら、
高い頻度で行うほうが楽に感じるものです。
例えば、「週に1回1時間のエアロバイク」は「毎日10分弱のエアロバイク」と同程度のダイエット効果です。
多くの人は後者のほうがはるかに楽に感じるのではないでしょうか。
運動は1回あたりの運動時間を伸ばすよりも、
運動の頻度を上げるほうが簡単なのです。
また、高い頻度で行う方が「運動をするのが当たり前」という意識が付くため、
習慣化しやすいというメリットもあります。
ポイント3.「ついでにエアロバイクをする」という意識で行う
エアロバイクは「テレビを見たり、音楽を聞いたりしながらでも安全に行える」
というのが大きなメリットです。
エアロバイクを習慣化するためにはこれを活かすのがポイントになります。
「ダイエットのためにエアロバイクをする」ではなく、
「テレビや音楽を聞くついでにエアロバイクをする」という意識をもつことです。
ダイエットのための運動は多くの人が思っている以上に時間がかかるため、
思うような成果が見えず、面倒くさくなって途中で挫折してしまうというパターンが大半です。
重要なのは、ダイエットをあまり意識せずに行うこと。
テレビや音楽を第一に楽しみ、その時間を有効活用するためにエアロバイクをする。
このように考えることでエアロバイクが苦ではなくなり継続しやすくなります。
ポイント4.長期間を視野に入れる
どんなダイエットにも言えることですが、
はじめに長期間を視野に入れて行うのが大事です。
昨今は「1週間で◯Kg痩せるダイエット」などがよく取り上げられるため、
短期間で当たり前のように痩せることができると思われがちです。
しかし、短期間で体重が落ちる場合はほとんどが水分であり、
こういったダイエットは一時的な体重減少に過ぎません。
体脂肪を落とすには例外なく1Kgあたり7200Kcalものエネルギー消費が必要なので、
脂肪は短期間で落ちるようなことはないのです。
数日や1週間やっただけでKg単位の体重減少を期待していると、
なかなか思った結果が出ない現実にショックを受けて挫折してしまいがちです。
あらかじめ、1ヶ月で1Kgくらいを想定して、
長い時間をかけてじっくりダイエットに取り組みましょう。
それでも習慣化して続けることができれば半年~1年で10Kg以上痩せることも可能です。
健康的で無理もないのでリバウンドの心配もありません。
あとがき
以上、エアロバイクのダイエットのポイントについてでした。
エアロバイク以外の運動でもポイントは変わりません。
自分が続けやすいようなやり方で行い習慣化するのが重要です。
どんな運動でも習慣化できればほぼ痩せたも同然と言えるでしょう。
その点、体の負担が軽く、室内で人目を気にせずできるエアロバイクは
継続しやすいのでダイエットにおすすめの運動です。
ちなみに他にも代表的な運動のカロリーなどもまとめているので、ぜひこちらもご覧ください。