ランニングのフォームについて7つのポイントをお教えします。
ランニングのフォームは、疎かにする人は多いですが、少しのフォームの違いで怪我のリスクや身体への負荷を少なくしたりすることもできるのです。
特に、これからランニングを始めるという人や、ランニングでよく膝や腰を痛めたり筋肉痛になっているという人は是非ご覧になって下さい。
目次
ランニングのフォームを改善する意味とは
まず、ランニングのフォームを改善することにどんな意味があるのか考えてみましょう。
ランニングなんて、誰しもが小さいころからある程度経験したことがあると思いますし、
日常生活の中で走ることなんて珍しいことではありません。
なので「走り方なんて今更注意することでもない」と、
ランニングのフォームについては軽視されがちです。
しかし、考えてもみて下さい。
ランニングというのは、何十分、何時間といった、
長時間にわたって自分の体重分だけ身体に衝撃を与え続ける運動です。
そう考えると、一歩一歩の衝撃をどのように身体で受け止めるかで、
身体に刻まれるダメージが大きく変わってくるというのが分かってもらえるのではないかと思います。
さて、ランニングのフォームが悪いとどんなことが起こるのか、
もう少し具体的に見てみましょう。
ランニングは言ってしまえば全身運動なので、
フォームの乱れは全身のいたる箇所で悪い症状を引き起こす原因となり得ます。
特にランニング後に“膝の痛み”や“腰の痛み”が生じた場合、
ランニングフォームを一番最初に疑ったほうがいいです。
また、ランニングフォームを気にするのは、
ランニング後にどこかを痛めた人、もしくは走るタイムを縮めたい人が主だと思います。
しかしランニングで不調が生じていなかったとしても、
フォームが悪いと、これから不調が生じたり、無駄に疲れる走りをしていることもありえます。
是非ランニングのフォームを気にしたことがない人も、
これを機に自分のフォームを見なおしてみてください。
ランニングのフォームのポイント
では本題に入って行きましょう。
今回は正しいランニングフォームにするために、
重要なポイントを7つ挙げます。
- 背筋を伸ばす
- 肩の力を抜く
- 顎を引く
- 肘を曲げ、しっかり引く
- 自分に合った歩幅(ストライド)、足の回転(ピッチ)で走る
- 着地の仕方について
- 呼吸について
ではこれらを順番に説明していきます。
1.背筋を伸ばす
ランニングのフォームで一番多い間違いが、
背筋を曲げてしまい“猫背”の状態になってしまっているものです。
背筋が曲がってしまうと、
副次的にいろんな箇所で悪い影響を引き起こしてしまいます。
例えば、上半身が安定せず体がブレたり、腰や膝への負荷が大きくなることです。
猫背で走るのをイメージすると何となくこれらの悪影響は想像できるのではないでしょうか。
怪我のリスクが増えますし、
非効率的な走りなのでタイムも落ちてしまうのです。
それに、背筋が曲がった状態で走るのはカッコ悪いですよね。
この『背筋を伸ばす』というのは一番に意識してみてください。
2.肩の力を抜く
ランニングは大抵は30分以上、多い人は数時間行う人もいます。
長時間行うからこそ大事なことが、
力が必要ない箇所は脱力して楽なフォームで走るということです。
走り終わった後に上半身が筋肉痛になったり、不自然に疲れるという人は、
無意識に肩に力が入った状態で走っているかもしれません。
特に、早く走ろうとすると無駄に力が入ってしまう人が多いです。
この、力が入って肩が上がった状態のフォームというのも、
想像しただけでかっこ悪いのがわかると思います。
意識しないと直らないので、
しっかり『肩の力を抜く』ということ走っている時に意識して下さい。
3.顎を引く
疲れてきたら顎が上がってくる人がいますが、
これもよくありません。
顎は常に引いてしっかり目線は真正面に保って下さい。
顎が上がると上体がブレたり、
別の部位に力が入りやすくなります。
疲れたから顎を上げるのではなく、
疲れた時こそ顎を引いて走るのが大事なのです。
4.肘を曲げ、しっかり引く
肘の角度を90度くらいに曲げて、
肘を後ろに引くのを意識して下さい。
効率的に走るには腕をしっかり振らないといけないのですが、
「腕を振る」というよりも「肘を後ろに引く」ということを考えるとより楽に行えるはずです。
たまに肘が固定されて、
肘から先(手首側)だけを動かしている人も見られるので注意しましょう。
また、肘を伸ばした状態だとスムーズに腕が振れないので、
しっかり90度くらいまで曲げてコンパクトにしてください。
5.自分に合った歩幅(ストライド)、足の回転(ピッチ)で走る
歩幅を広くすれば足の回転は遅くなり、
歩幅を狭くすれば足の回転は早くなります。
この、『歩幅』と『足の回転』は目的に応じて意識する必要があります。
歩幅を大きくすると、少ない歩数で長距離走れるので、
一見疲れにくそうです。
しかしそうではありません。
歩幅が大きくなるとその分体が上下に動くので、
着地の時の衝撃が大きく、身体の負荷が大きくなったりフォームが乱れやすいのです。
スピードを重視するなら歩幅を大きくするのを意識すべきですが、
ランニングに慣れていなかったり、怪我や筋肉痛が気になるなら自然な歩幅にしましょう。
歩幅(ストライド)と足の回転(ピッチ)は目的に応じたものにして下さい。
※ちなみに、歩幅(ストライド)を大きくして走る方法をストライド走法、歩幅を狭くして足の回転(ピッチ)を早く走る方法をピッチ走法といいます。
6.着地の仕方について
ランニングの際の着地の仕方には主に2種類あり、
『1.かかとから着地して徐々に足先を地面につける走法』と、
『2.足裏全体で着地する走法』です。
ちなみに、後者の足裏全体で着地する走り方をフラット走法といい、
推進力を得やすい効率的なフォームであると最近注目されています。
しかし、足や腰(特にハムストリングス・太もも辺り)への負担が大きいので、
ビギナーの場合は前者のかかと着地をおすすめします。
とはいっても、何も意識せずに走れば多くの人はかかと着地だと思うので、
着地の仕方についてはそんなに意識しないでもいいということですね。
7.呼吸について
最後にフォームとは少し違いますが、
呼吸について説明していきます。
走るフォームは気にする人が多いですが、
呼吸について意識を向ける人はあまり多くありません。
しかし、ランニングは酸素を取り込むことでエネルギーを生産する“有酸素運動”なので、
当然、酸素の取り込み方、つまり呼吸の仕方というのも重要なポイントとなってきます。
ポイントは『一定のリズムで行う』ということです。
そして、4歩で一呼吸(吸う・吐くの一セット)が最も一般的です。
リズムが崩れると走るフォームに影響を及ぼしたり、
酸素をうまく取り込めなかったりします。
あまり意識したことがないと思いますが、
自分の足音に合わせて呼吸をすることを意識してみてください。
あとがき
以上、ランニングの正しいフォームについてでした。
フォームは人それぞれの体格で違いが出てきますし、直しにくい癖もあると思いますが、
今回挙げた7つは基本的なことなので、是非意識してみてください。
それだけでもランニングが快適になるでしょう。
また、ランニングに関しては、
他にもこのブログで色々記事にしています。
どの記事も、どこよりも役に立つ情報になっているので、是非ご覧ください。