肉・魚・乳製品などのたんぱく質に関する記事です。
ダイエット中にはこの“たんぱく質”を制限しがちですが、それは完全な間違いです。
ダイエットに影響があるだけでなく、健康や美容にも大きな支障をきたす原因となり得るのです。
この記事は、
この順番で説明します。
前置きが長いと感じたら、お目当ての内容からお読み下さい。
目次
たんぱく質の基礎知識
- たんぱく質の基礎知識 ←ココ
- たんぱく質の不足による症状
- たんぱく質の摂り過ぎによる症状
- たんぱく質の上手な摂取の仕方
- たんぱく質の多い食品
以前、“炭水化物”を制限することの危険性についてお話しました。
こちらの記事です
炭水化物ダイエットの危険性
さて、今回は“たんぱく質”についてです。
たんぱく質は、ご存知“三大栄養素”に分類され、
『炭水化物』『脂質』と並んで重要だとされています。
大まかなイメージとしては、
血や肉や筋肉、更には髪、爪など、
人体のあらゆる箇所を構成する要素です。
そして、たんぱく質はいくつかの“アミノ酸”から構成されているのですが、
体内で作ることができず、食べ物で摂取しないといけないものがあります。
それが“必須アミノ酸”と呼ばれるものです。
そしてタンパク質には以下の2種類が存在します。
- 動物性たんぱく質
- 植物性たんぱく質
これらの2つは、必須アミノ酸のバランスが異なります。
動物性たんぱく質
- 肉
- 魚
- 卵
- 牛乳
など、言葉の通り動物由来のたんぱく質です。
植物性のものと比べ、
必須アミノ酸のバランスがよく、不足なく補給できるので、
効率的に必要なアミノ酸が摂取できます。
そして、人間の瞬発力の筋肉(速筋)になりやすいです。
しかし、お分かりだと思いますが、
「脂肪になりやすい」のです。
動物性たんぱく質の摂取のしすぎは太りやすいとよく言われています。
(私は少し違う見解ですが、それについては後半で述べます)
植物性タンパク質
主に、豆製品。
- 大豆
- 納豆
- 豆腐
- 味噌
など。
植物性たんぱく質は、
「脂肪になりにくい」のです。
そして、人間の持久力の筋肉(遅筋)になります。
しかし植物性たんぱく質は動物性と比べると、
必須アミノ酸に偏りがあり、不足しているものがあるので、
“アミノ酸の補給”という観点では、効率が悪く不十分なのです。
まとめると
■動物性たんぱく質
- 動物由来のたんぱく質
- 必須アミノ酸のバランスが良い
- 脂肪になりやすい
■植物性たんぱく質
- 主に豆製品でヘルシーなたんぱく質
- 脂肪になりにくい
- アミノ酸が十分ではない
たんぱく質の不足による症状
- たんぱく質の基礎知識
- たんぱく質の不足による症状 ←ココ
- たんぱく質の摂り過ぎによる症状
- たんぱく質の上手な摂取の仕方
- たんぱく質の多い食品
さて、以上がたんぱく質の概要でしたがここからが本題です。
たんぱく質の不足に関してです。
特にダイエット中には、たんぱく質が不足する傾向にあります。
これによって以下のことが引き起こされるかもしれません。
- 長期にわたる筋肉痛
- 肌荒れ
- 髪のパサつき
- 免疫力の低下
何故か「たんぱく質は太る」というイメージがあり、
そのため敬遠されがちなんですよね。
他にも、
「たんぱく質=プロテイン=ムキムキになってしまう」
みたいな誤ったイメージとかも。
たんぱく質を摂ったからといって、
それが原因で太ったり、筋肉がつくわけではありません!
確かに、プロテイン(たんぱく質)は筋肉のもとになりますが、
これは筋トレで傷ついた筋肉を修復する過程で筋肉が肥大するのです。
なので、ただタンパク質を取るだけでは筋肉はつきません。
それどころか、
運動を取り入れたダイエットをしているのにもタンパク質を摂取していないと、
筋肉は修復されずに、筋肉痛がいつまで経っても治りません。
これが原因で、運動の継続が困難になってしまうかもしれませんね。
それに、タンパク質自体はカロリーが低いので、
タンパク質で太るためにはかなりの量を摂取しないといけません。
また、美容に気にかけている人はよく聞く“コラーゲン”も、
たんぱく質の不足とともに減少してしまい、肌質が悪くなってしまいます。
他にも、“免疫力の低下”により体調を崩してしまうこともあるのです。
たんぱく質の摂り過ぎによる症状
- たんぱく質の基礎知識
- たんぱく質の不足による症状
- たんぱく質の摂り過ぎによる症状 ←ココ
- たんぱく質の上手な摂取の仕方
- たんぱく質の多い食品
タンパク質の不足によってあらゆる健康被害が懸念されると述べましたが、
逆にタンパク質の摂り過ぎはどういうリスクを孕んでいるのでしょうか?
たんぱく質のとり過ぎで起こる弊害は以下の3つが挙げられます。
- 腎臓の負担増加
- 骨がもろくなる
- ストレスの増大
腎臓の負担増加
たんぱく質を過剰に摂取すると、
尿として排泄されます。
そのため、尿の排泄の過程で重要な“腎臓”に大きな負担がかかってしまい、
腎障害になってしまう危険性があります。
骨がもろくなる
タンパク質を摂り過ぎると、たんぱく質の排泄とともに、
“カルシウム”も一緒に排泄されます。
そのため、骨が弱くなり、
骨粗鬆症になってしまう危険性があるのです。
ストレスの増大
これもカルシウム不足によるものです。
実はカルシウム不足が直接的なイライラの原因となるわけではないのですが、
間接的にストレスが溜まる原因となります。
たんぱく質の上手な摂取の仕方
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- たんぱく質の不足による症状
- たんぱく質の摂り過ぎによる症状
- たんぱく質の上手な摂取の仕方 ←ココ
- たんぱく質の多い食品
たんぱく質は体内に溜め込むことができないため、
“毎日”摂取しないといけません。
しかし、タンパク質を摂取しすぎるのも良くありません。
1日の適量は?
では、一日どの程度摂取すればいいのか?
ということですが、適量は、
「1kgの体重に対して1g」
と言われています。
体重50Kg→たんぱく質50g
体重60Kg→たんぱく質60g
ただ、運動をする場合はその分たんぱく質を摂取しないといけません。
筋トレなど本格的に取り組む人は、
通常の人の倍の量は摂取してください。
また、摂りすぎはよくないとは言いましたが、
普通の生活をしていたらそこまで摂りすぎることはありません。
試しに一回、食品成分表で一日の摂取量をチェックしてみてください。
次に、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質のバランスについてお話します。
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質のバランス
現代人は、ヘルシーな植物性食品よりも、
肉や魚など動物性のたんぱく質を多く摂取する傾向があります。
しかし、動物性タンパク質は脂肪になりやすく太りやすいのです。
一方、植物性タンパク質ばかり食べていたら、
必須アミノ酸が十分ではないため健康にも美容にもあまり良くありません。
要はバランスです。
どちらも程よく摂取するのが理想です。
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の理想のバランスは、
『1対1』と言われています。
ただ、動物性タンパク質のとりすぎは太りやすいと言いましたが、
タンパク質のとりすぎが原因で太ることはあまり考えられません。
確かに肉や魚などの動物性タンパク質の食品は“高カロリー”ですが、
それはタンパク質が豊富という理由ではなく、油(脂質)を多く含んでいるからです。
たんぱく質の多い食品
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- たんぱく質の不足による症状
- たんぱく質の摂り過ぎによる症状
- たんぱく質の上手な摂取の仕方
- たんぱく質の多い食品 ←ココ
最後に、たんぱく質の多い食品についてです。
一般的に多いとされる食品は、
肉・魚・卵・乳製品・豆類です。
- 肉:脂質が多いのでイメージの通りカロリーが高く、コレステロールのもととなる。カロリーや健康に気遣うなら、脂身の少ない部位を選んだり、調理で油をカットするのが好ましい。
- 魚:良質なタンパク質であり、脂質も多く含むが、これは“不飽和脂肪酸”というコレステロール値を下げるのに効果的とされている。最近はダイエットにおいても注目されている。
- 卵:タンパク質以外にもビタミン・ミネラルが豊富で、完全食品と評されている。卵のコレステロールについて問題視される事があるが、最近では毎日卵を食べてもあまり問題無いという風潮である。詳しくはこちら卵を食べ過ぎても悪玉コレステロール値(LDL)は高くならないのか?
- 乳製品・豆類:アミノ酸バランスが良く、良質なタンパク質であるのと同時に、ビタミン・ミネラルも豊富である。
■おすすめの食品
たんぱく質が多く摂取できる食品として、
“大豆製品”がおすすめです。
“大豆”はまさに、良質なたんぱく質であり、
純粋なたんぱく質の摂取という面以外にも、
ダイエット・美容・健康の効果に期待できます。
▼大豆製品
より詳しいデータが知りたい場合はこちらをご覧ください。
筋トレ・フィットネス&ダイエット
それぞれの食品の同じ量(100g)に対し、
カロリー・たんぱく質・脂質が分かるので、
食品ごとの比較がしやすく、非常に重宝します。
また、たんぱく質だけに限らず、
炭水化物、ビタミンなども表で表されているので、
とても便利なサイトです。
まとめ
以上、たんぱく質のあれこれでした。
思った以上に複雑で、ごちゃごちゃしてしまいましたね。
わかりにくかったかと思いますので、最後にまとめます。
■動物性たんぱく質
- 必要な成分を効率よく摂取できる
- 脂肪になりやすい
■植物性たんぱく質
- 脂肪になりにくい
- 必要な成分を十分摂取できない
- 総摂取量の適量は体重1kgあたり1g
- 植物性、動物性の最適のバランスは1対1
■たんぱく質の欠乏における弊害
- 長期にわたる筋肉痛
- 肌荒れ
- 髪のパサつき
- 免疫力の低下
■たんぱく質の過剰摂取におくる弊害
- 腎臓の負担(腎障害のリスク)
- 骨が弱くなる(骨粗鬆症のリスク)
- ストレスの増大
こんなところです。
また、「低カロリー高タンパク」な食品、レシピなども詳しくまとめたので、
ぜひこちらもご覧ください。