ウォーキングといえばダイエットにおいて定番中の定番とも言える有酸素運動。
誰でも手軽に行うことができ続けやすいので、運動不足な人や運動が苦手な人にもオススメです。
しかしその一方で、有酸素運動の中でも運動強度・消費カロリーが低いため、痩せるのに時間がかかるというデメリットもあります。
そこで今回、ウォーキングで確実に痩せるためのポイントについて詳しく解説していきます。
ウォーキングで痩せるのは大変?
普段運動をしない人は運動のダイエット効果を過剰に期待する傾向にあります。
期待しすぎると現実とのギャップにショックを受け、
中々続かないものです。
まずは運動で痩せるのがどれだけ大変なのかをしっかり頭に入れておきましょう。
ウォーキング後の体重変動はほぼ“水分”
たとえば1時間のウォーキングを1回しただけで「どれくらい痩せたかな?」と、
体重計にのって確かめたくなるものです。
実際、体重自体は簡単に落ちるので、
汗をたくさんかけば1Kg以上体重が減っているということもあるでしょう。
しかし1時間ウォーキングを行ったとしても、脂肪は数十g程度しか減りません。
体重がKg単位で減っていたとしてもただ水分が減っているだけなので、
水分補給をすればほぼ元の体重に戻ります。
では仮に体脂肪1Kg落とすのにどれくらいウォーキングをする必要があるのでしょうか?
体脂肪1Kg落とすのに必要な時間・歩行距離
体脂肪1Kgはカロリーに換算すると7200Kcalです。
では7200Kcalをウォーキングで消費するには、
どれくらいの時間、どれくらいの距離を歩かないといけないのか。
ウォーキングの消費カロリーは体重と運動量(ペース×時間)で決まります。
以下の計算機で計算できるのでお確かめ下さい。
体重・ペースによって大きく異なりますが、
60Kgの人が普通のペースで歩く場合40時間程度かかります。
ちなみに歩行距離をベースに考えると、
消費カロリーの目安は大体以下のように計算できます。
ウォーキングの消費カロリー(Kcal)=体重(Kg)×歩行距離(Km)×0.8
体重50Kgの人が10Km歩いたら400Kcal(50×10×0.8)、
体重60Kgの人が10Km歩いたら480Kcal(60×10×0.8)といった感じです。
体脂肪1Kg分のカロリーを消費するには、
60Kgの人の場合150Km程度歩く必要があります。
ウォーキングに限らずダイエットは時間がかかるのは当然
恐らく想像していた以上に大変だと感じたのではないでしょうか。
確かにウォーキングはそこまで効率的な運動ではありません。
しかしだからといって、
他の運動であっても大変なのは変わりません。
有酸素運動の中でも最高効率を誇る“ランニング”をもってしても、
1Kgの脂肪を落とすのに10~20時間は走る必要がありますからね。
どんなダイエット法であれ、
1Kgの体脂肪を落とすだけでも大変だということを理解しましょう。
簡単に「3日で2キロ痩せたい」とか、
「1週間で5キロ痩せたい」とか言う人もいますが、
そんな覚悟では絶対に痩せることはできません。
ただ体重計が示す数値を小さくしたいのであれば簡単です。
断食など炭水化物を制限すれば体内の水分量が減り、
1週間もすれば“体重は”数キロは落ちるでしょう。
もっと簡単な方法で言えば、
1時間ほど運動したり半身浴をしたりして汗をかけば、
2キロくらいは簡単に落とせます。
詳細:1時間アレをするだけで即2Kg減!1日で絶対痩せる3つの方法
しかしそういう一時的な体重減少ではなく、
脂肪を落としたいのであれば少なくとも2ヶ月~3ヶ月は覚悟して取り組む必要があるのです。
そもそも、体脂肪1Kgを軽く考えがちですが、
体積に換算すると約1.1L。
牛乳パック1個強の大きさの脂肪が体から取り除かれると考えると、
これくらいかかるのは納得できるのではないでしょうか。
ウォーキングで痩せるためのポイント
前置きが長くなってしまいましたが、
ここからは具体的なアドバイスに入っていきます。
- 移動手段としてウォーキングをする
- 音楽やオーディオブックを聞きながら歩く
- 大きな周回コースを歩く
- 毎日決まった時間・決まったタイミングで歩く
- 歩くペースは気にしない
- 必要なグッズはキチンと揃える
- 消費カロリーをしっかり把握する
- 体重・体脂肪率の変化を記録する
- 小腹が空いたら歩く
- 栄養素はしっかり摂る
1.移動手段としてウォーキングをする
いざ運動を始めるとなると、
多くの人は普段自分が暇な時間、自由な時間で行うかと思います。
学校帰りや仕事帰り、もしくは早起きして時間を確保したりする人もいるでしょう。
「仕事から帰っていつも22時頃からくつろいでるから、この時ウォーキングをしよう」
といった感じです。
しかしこういった運動の取り組み方だと、
段々と時間が惜しくなってくるので挫折しがちです。
効果がなかなか現れないダイエットに時間を割くのは、
どんな人でも苦痛に感じるものですからね。
「自分は何のために歩いているんだろう・・・」と思うようになってくるでしょう。
そこでダイエットのためだけに時間を割いてウォーキングをするのではなく、
移動手段としてウォーキングをするのをオススメします。
通勤や通学、買い物などの移動を活用するのです。
電車通勤の場合は「1駅手前で降りて1駅分歩く」というように工夫しましょう。
すぐに目に見えた効果が実感できなくても、
運動の意義を見失わずに習慣化しやすくなります。
習慣化できればそれだけで一日の消費カロリーが増え、
精神的な苦痛を感じることなく痩せることができるのでおすすめです。
2.音楽やオーディオブックを聞きながら歩く
これも前項と少し被りますが、
ウォーキングの意義を見失わないために「ダイエット以外の目的を持つための方法」です。
ウォーキングに限ったことではありませんが、
“ダイエットのためだけの運動”は続かないものです。
どんなにモチベーションが高くても、
ダイエットのことしか頭になかったら何ヶ月も続けられるはずがありません。
仮に痩せたとしても、痩せた後に急に辞めてしまう人が多く、
これが原因でほとんどの人がリバウンドしてしまいます。
重要なのは、“いかにダイエット以外の目的を持つか”ということ。
これは前述した「ウォーキングを移動手段として活用する」というのもその一つです。
そしてそれ以外にも「音楽を聞くついでにウォーキングする」というのもオススメです。
たとえば30分~1時間ほどの音楽のプレイリストを作り、
『ウォーキングの時だけこの音楽を聞いても良い』というルールを課します。
これだけでもウォーキングのモチベーションは上がるでしょう。
また最近では様々なジャンルのオーディオブックがあります。
ビジネス書、自己啓発本、文学、語学、落語、SF、ラノベなどなど、
最近話題の本から、過去のベストセラーの本まで様々なジャンルの本が揃っています。
オーディオブックを聞きながら運動をすると、
頭と体を同時に鍛えることができ、時間を効率的に使えている実感ができるので、
個人的にとてもおすすめです。
3.大きな周回コースを歩く
時間を割いてウォーキングをする場合、
適当な道を歩いたり折り返しのコースを歩くのではなく、大きな周回コースを歩くようにしましょう。
前者の場合、気分によって歩く距離が左右されてしまいますからね。
大きな周回コースを歩くことで、
毎回一定の距離を歩くことができます。
また気分転換に気ままに散歩するというのもいいですが、
習慣化のためにはできれば同じコースを歩くのがよいです。
4.毎日決まった時間・決まったタイミングで歩く
これは運動を挫折せず習慣化させるためにとても重要です。
毎日同じ時間、
もしくは「食前」「食後」「起床後」「入浴前」など、決まったタイミングで歩くようにしましょう。
ただ漠然と「毎日ウォーキングをする」と決めていても、
ウォーキングが面倒になってくるとともに後回しになっていき、次第にはウォーキングをしない日が増えていく。
これこそウォーキングを挫折してしまう人の典型例です。
「いつウォーキングをするか」を悩み決断するだけでも、毎回精神力は浪費されます。
ウォーキングのタイミングをあらかじめ決めておくことでこれを防ぐことができ、
自然と“そのタイミングでウォーキングをするのが当たり前”というような習慣になります。
ちなみにウォーキングは、
「朝の方が脂肪よく燃える」「食前の方がダイエット効果が高い」
などとよく言われますがこれらはデマなので気にしないでください。
時間帯や食前・食後のタイミングなどでダイエット効果は変わりません。
詳細を知りたい場合は以下の記事に詳しく解説しているので、
ご覧ください。
5.歩くペースは気にしない
速く歩こうと意識してしまう人も多いかと思いますが、
ペースは特に気にする必要はありません。
同じ距離を歩くのなら、
ペースによって消費カロリーはほとんど変わりませんからね。(実際は速いペースのほうが若干カロリーは多い。ただし誤差程度)
また疲れる割にはそこまで時間を短縮できるわけでもありません。
それよりも習慣化することの方が遥かに重要なので、
自分が苦にならないペースで歩きましょう。
効率を求めてペースを速くするのもいいのですが、
まずはウォーキングを習慣化させてからです。
ちなみにこれに関連して、
「有酸素運動は心拍数によってダイエット効果が変わる」と言われることもありますが、
これはデマなので気にする必要はありません。
6.必要なグッズはキチンと揃える
ウォーキングは特別な器具が不要で手軽に始められるというのは大きな利点です。
しかしそれでも、
最低限のシューズやウェアは購入するのをオススメします。
5分や10分程度のウォーキングだとあまり実感できないかもしれませんが、
何十分と歩き続ける場合、シューズの違いで疲労度が大きく異なってくるのです。
シューズのクッション性は足裏や膝への負担にも影響します。
せっかくモチベーションを維持できていても、
足裏の痛みで長時間歩けないということになると、かなり歯がゆい思いをすることになります。
ウェアに関しても、
夏場は特に汗をかくので吸水性・撥水性・通気性の良いもの、
冬場は寒さをやわらげる服装が望ましいです。
気候はモチベーションを大きく左右するので、
それを緩和するためにも季節に合ったウェアを購入しましょう。
また単純にグッズを購入したほうがモチベーションが上がるというのも理由の一つです。
シューズやウェアについては以下の記事を参考にして下さい。
7.消費カロリーをしっかり把握する
ただ漠然と歩くのではなく、
ウォーキングでどれくらいのカロリーを消費したのかしっかり把握しましょう。
重要なのは“カロリー感”を養うことです。
「ウォーキング◯分でご飯1杯分のカロリー」
「ウォーキング◯分でアイス1個分のカロリー」
というように、
何となくでよいので運動の消費カロリーを食品のカロリーで変換できるようにするのです。
運動をしたら食事を増やしてしまう人は多いですが、
運動のカロリーはちょっと食事を増やしただけですぐに相殺されてしまいます。
「このデザートを食べただけであの何十分というウォーキングが無駄になってしまう…」
というようにウォーキングのカロリーを把握することで、
食事に対する意識も変わってくるものです。
またこれができるようになれば、
ウォーキングの時間を増やすのが楽か、食事の量を減らすのが楽か、
自分に合ったダイエット法が見えてくるでしょう。
8.体重・体脂肪率の変化を記録する
ウォーキングに限らず、
ダイエット中は体重・体脂肪率の変化は常にチェックするべきです。
自分の体重を直視したくないからといってこれを怠る人も多いですが、
できれば毎朝欠かさず行うようにしましょう。
実際に体重や体脂肪率を測らなければ、
本当に痩せているのか、どれくらいのペースで痩せているのか分かりませんからね。
また最初は順調に痩せたとしても、
体重の減少とともに基礎代謝・日々の消費カロリーは減るのでいずれは停滞してしまいます。
重要なのは、「日々の食事や運動量」と「体重・体脂肪率の変化」を照らし合わせることです。
体重・体脂肪率が1~2週間くらい停滞するのなら、
ちょうどカロリー収支はつり合っている状態です。
それ以上痩せたいのならウォーキング等で消費カロリーを増やすか、摂取カロリーを減らす必要があります。
注意点としては、
体重・体脂肪率の変化は数日~1週間程度の平均を見ることです。
ウォーキングの成果はすぐに体重に現れるわけではありませんし、
体脂肪率も体脂肪以外の要因でも左右されるので正確ではありませんからね。
順調に脂肪が減っていても、
2~3日程体重や体脂肪率が停滞したり、逆に増えたりすることもあります。
9.小腹が空いたら歩く
食事制限をしていなくても、
小腹が空いて間食がしたくなることは誰にでもあるかと思います。
そんな時にウォーキングは有効です。
運動によって食欲に関係するホルモンが抑制されるので、
小腹が空いたくらいの欲求であればウォーキングで簡単にこれを抑え込むことができます。
私自身ボクシングの試合のために数週間で5~6Kg程減量をしていましたが、
脂肪を落とすためというよりも、食欲を紛らわすために運動をしていたことが多いです。
間食の習慣がある人はこの習慣をなくすためにウォーキングをするのもいいですし、
食前にウォーキングをして食べすぎないようにするというのもオススメです。
10.栄養素はしっかり摂る
これもウォーキングダイエットに限った話ではありませんが、
栄養をしっかりとるというのはダイエットにおいてとても重要です。
“健康”や“美容”に関わってきますからね。
特にウォーキングを始めたばかりだと筋肉痛になりやすいので、
たんぱく質をしっかり摂取するのが大事です。
筋肉よりも脂肪の分解を促進するという意味でも、
たんぱく質の摂取は欠かせません。
ただし牛肉や豚肉、魚などたんぱく質が豊富な食品は、
どうしても脂質も多くカロリーが高くなってしまいます。
そこでオススメなのが、
ササミやコンビニのサラダチキン、大豆製品、もしくはプロテインなどです。
他にも野菜や果物などでビタミン、ミネラル、食物繊維をしっかり摂取し、
炭水化物もある程度摂取するのも怠ってはいけません。
あとがき
以上、ウォーキングで確実に痩せるためのポイントでした。
最後にポイントを再びまとめると以下の通り。
- 移動手段としてウォーキングをする
- 音楽やオーディオブックを聞きながら歩く
- 大きな周回コースを歩く
- 毎日決まった時間・決まったタイミングで歩く
- 歩くペースは気にしない
- 必要なグッズはキチンと揃える
- 消費カロリーをしっかり把握する
- 体重・体脂肪率の変化を記録する
- 小腹が空いたら歩く
- 栄養素はしっかり摂る
ウォーキングに限らず、
運動全般、ダイエット全般に関るものばかりです。
ウォーキングに取り組む際は、是非今回の記事を参考にしてみて下さい。