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自宅の室内でできる有酸素運動10種目|ダイエットに効果的かつ手軽な運動をご紹介

ダイエットにおいて有酸素運動は脂肪を落とすのに重要な役割があります。

しかし、有酸素運動というと『ランニング』や『ウォーキング』、『自転車』、『水泳』など、屋外で行う種目や特別な機械を用いる種目が代表的です。

そこで今回、雨の日も運動がしたいという人や、人目が気になり外で運動できないという人のために、自宅の室内でも行える有酸素運動をご紹介します。

いろいろ種類があるので、本当におすすめのもの、他でおすすめされているけど実際はおすすめできないものなどもきちんと解説していきます。

有酸素運動がダイエットにおいて重要な理由

運動は有酸素運動と無酸素運動に分けることができます。

  • 有酸素運動:長時間行える運動
  • 無酸素運動:短時間で力尽きる瞬発的な運動

簡単に違いをまとめると以下の表の通り。

  有酸素運動 無酸素運動
種類 散歩、ウォーキング、ジョギング、自転車、階段、水泳(軽) 全力疾走、水泳(競泳)、スクワット・腕立て伏せ・ベンチプレスなどの筋トレ
特徴 長時間続けられる すぐに力尽きる(数秒~1分)
エネルギー源 脂肪 糖質
ダイエットにおける役割 カロリー消費 アンダーカロリーでの筋肉の減少抑制

有酸素運動の場合は酸素を取り込み脂肪を燃焼してエネルギーを生み出しますが、
無酸素運動はエネルギーを生みだす際に酸素を使いません。

両者はダイエットにおいて全く異なる役割を持つのですが、
脂肪を落とすには有酸素運動の方が重要になります。

これについて勘違いされがちですが、
無酸素運動が脂肪を消費しないからではありません。

脂肪と糖は補い合う性質があるので、
運動でどちらを消費しても結局ダイエットにおいては影響しないことは分かっていますからね。

単純に無酸素運動よりも有酸素運動のほうが遥かに多くのカロリーを消費するからです。

無酸素運動は数セット行ったとしてもせいぜい数十Kcal程度しか消費しないのに対し、
有酸素運動は長時間行うことで何百Kcalも消費します。

しかし有酸素運動の難点として、
スペースを取る運動が多く室内でできる運動が限られるということが挙げられます。

無酸素運動は部分的な運動が多く室内でも取り組みやすいのですが、
有酸素運動は体を大きく動かす全身運動が多いのです。

特にランニングや水泳などカロリーを大きく消費する運動ほど自宅の室内で行うのが困難です。

しかし、雨の日で屋外に出れない場合などありますし、
人目が気になる人なども自宅の室内の運動のほうが好ましいでしょう。

そこで、室内でできるおすすめの有酸素運動をご紹介します。

自宅の室内でおすすめの運動

自宅の室内での運動となると種類は限られますが、
それでも工夫次第で色んな運動に取り組むことができます。

ただし、室内でできる運動の中には効果的なものもありますが、
ダイエットにほとんど効果がないものも少なくありません。

ネット上ではこれらが無秩序に紹介されているサイトが数多くあるので、
今回はおすすめの運動とそうではない運動に分けて紹介していきます。

  1. ◎昇降運動
  2. ◎エアロビクス(ダンス)
  3. ◯もも上げ
  4. ◯家事
  5. △ボクササイズ
  6. △縄跳び
  7. △ヨガ
  8. △バランスボール
  9. △スクワット
  10. ×フラフープ

◎:凄くおすすめ、◯:おすすめ、△:あまり良くない、×:おすすめする理由がない

1.昇降運動◎

室内の有酸素運動の中でも特におすすめなのが、
台や階段などを昇り降りする『昇降運動』です。

室内の僅かなスペースしか使いませんがしっかりカロリーを消費できること
そして体の負担が小さいというのがメリットとしてあげられます。

段差は必要ですが適当な高さの台であれば何でもよいので、
特に道具を購入する必要もありません。

ちなみに昇降運動の消費カロリーは以下の通り。

昇降運動の消費カロリー

体重 Kg

時間

運動強度

昇降運動(楽)

昇降運動(そこそこの労力)

昇降運動(きつい労力)


消費カロリー: Kcal

落ちる体脂肪の目安: g

1ヶ月毎日続けた時に落ちる体脂肪: Kg

昇降運動の詳細はこちら

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2.ダンス(エアロビクス)◎

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運動で痩せるには多くのカロリー消費することはもちろん重要ですが、
それと同じくらい大事なのは運動を継続することです。

その点、「消費カロリー」「継続性」ともに優れているのがダンスやエアロビクスといった運動です。

取り組み方でカロリーは大きく変わりますが、
激しい運動なら屋外で行う運動よりもカロリーは消費します。(それくらい激しい運動なら広いスペースが必要ですが)

そして何より、跳んだり足を動かしたりなどの一定の動作だけを行う他の運動に比べ、
楽しく行うことができ飽きにくく継続しやすいというのが大きなメリットです。

デメリットとしては自宅の室内で行うにしても
「それなりのスペースを確保する必要がある」ということや、
「苦手な人は音楽や指示に合わせて体を動かすのに抵抗がある」ということ。

実際に行う場合は
YouTubeで「エアロビクス」や「ダンス」などで調べると色んな動画があるので、
自分のレベル合わせて選ぶと良いでしょう。

話題のダンスに挑戦するのもおすすめです。

ポイントは「ダイエットのためにダンスをしている」という意識があると続けにくいので、
ダイエットの事を忘れて楽しむことです。

ダンスの詳細はこちら。

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3.もも上げ(その場足踏み)◯

「もも上げ」や「足踏み」は昇降運動と比べると消費カロリーは落ちますが、
いつでもどこでも手軽に行えるのがメリットです。

ただし、
時間を取って「さあ、もも上げをやるぞ」と思っても単純な運動なので飽きやすいですし、
せっかく時間を取って行うならもう少し効率が良い運動を選ぶべきです。

時間を確保して集中して行うのではなく、
料理で手が空いた瞬間やテレビを見ている時など、何気ないスキマ時間にこまめに行うのが大事です。

空いている時間、暇な時間をダイエットに当てる場合には不向きな運動ですが、
忙しい人やスキマ時間を活用したい人には最適な運動と言えるでしょう。

4.家事(主に掃除)◯

家事は一般的な運動と比べたら消費カロリーは落ちますが、
時間がかかる掃除などはバカにできない消費カロリーになります。

普段から家事をやっている人は掃除の頻度を増やしたり、
より徹底して行ったりすることで効果的なダイエットに繋がります。

ダンスと同様、ダイエットを意識せずに行えるため、
継続しやすいというのが良い点です。

5.ボクササイズ(シャドーボクシング)△

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ダンスのように動画を見ながら体を動かすボクササイズや、
鏡を見ながらパンチを繰り返すシャドーボクシングなどについてです。

これらは道具は不要ですし、
カロリーはそれなりに消費できます。

しかし、ダンスと比べると動きが制限されるので、
「消費カロリー」も「飽きにくさ」でもダンスに劣ります。

ボクシング経験者でも自宅で一人で何分もシャドーボクシングを行うのは精神的に苦痛ですが、
未経験者ならなおさらだと思います。

ボクシングの減量のイメージからボクササイズが痩せると思っている人は多いですが、
ボクサーの減量は食事制限と水抜きが基本で、ボクシングの動きはあまり関係ありませんからね。

それよりも動きの幅が大きく自分に合ったものを選びやすい「ダンス」の方がおすすめです。

6.縄跳び△

十分な広さがあれば通常の縄跳びもできますが、
大抵は室内で行う場合『エア縄跳び』が一般的です。

縄跳びは消費カロリーが高い運動として取り上げられたりもしますが、
長時間行なうのが意外と困難なので、結果的に他の運動よりも消費カロリーは少なくなります。

ふくらはぎ等の負担が大きいため、
休まずに継続して続けるのは10分できればいいところでしょう。

実際にその場で繰り返しジャンプをしてみたらその大変さが分かると思います。

また、通常の縄跳びだと色んな跳び方にチャレンジできるので飽きにくいですが、
エア縄跳びだとその楽しみもなくなるのでただただ苦痛です。

縄跳びの消費カロリー

体重 Kg

時間

跳び方

ゆっくり(~100テップ/m):8.8メッツ

程々のペース(100~120ステップ/m):11.8メッツ

速いペース(120~160ステップ/m):12.3メッツ


消費カロリー: Kcal

落ちる体脂肪の目安: g

1ヶ月毎日続けた時に落ちる体脂肪: Kg

縄跳びの詳細はこちら

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7.ヨガ△

「ヨガはカロリーを消費する上に基礎代謝を上げることができる」
などといわれ、ヨガがダイエットに効果的と思っている人は多くいます。

しかし実際には消費カロリーは低いですし、
ヨガをやったからといって基礎代謝が上がるということはまずありえません。

しかし、姿勢が良くなることで血行が促進されたり、スタイルが良く見えたりするので、
他の有酸素運動にはないヨガ特有の効果が見込めます。

ヨガのダイエット効果の詳細はこちら。

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8.バランスボール△

バランスボールもヨガとほぼ同等です。

ほかの運動と比べ、
ダイエット効果と言えるほどの消費カロリーはほとんどありません。

手軽に始められるので、
ダイエットの意識付けという点ではいいかもしれません。

詳しくはこちら

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9.スクワット△

スクワットはなぜかダイエットに効果的と思われている風潮にありますが、
実際にはスクワットで痩せるのは非常に困難です。

そもそも通常のスクワットは長時間行うのが困難なので、
カロリー消費ではなく筋トレ目的で行われる無酸素運動の側面が大きいのです。

スクワットダイエットを提唱する人は1日50~100回を推奨しますが、
せいぜい数十Kcal程度しかカロリーを消費できません。

  • 50回のスクワット:20~25Kcal
  • 100回のスクワット:40~50Kcal

頑張っても飴玉2、3個ほどのカロリーです。

腰を落とすのを浅くして負荷を軽くする『ハーフスクワット』や『クォータースクワット』などで比較的長く続けることもできます。

しかしそれでも足に負荷が集中するので、長時間行うのには向いていません。

ダイエット中に筋肉を維持するのには最適な運動ですが、
脂肪を落とす目的で行うべき運動ではないのです。

スクワットの消費カロリー・詳細はこちら

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10.フラフープ×

ネット上では「10分で100Kcalも消費する」という情報とともに、
フラフープがダイエットに効果的と言われることがあります。

しかし、“腰だけを動かす局所的な運動がそんなにカロリーを消費するわけがない”
というのは考えたら分かるものです。

フラフープは消費カロリーも低いですし、
長時間続けることも困難なので、ダイエット効果はほとんど見込めません。

このことについては詳しくまとめたので、
興味があればこちらをご覧ください。

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ダイエットにおける運動の取り組み方

室内の有酸素運動の種類について見ていきましたが、
どのような運動がダイエットに良いのか分かってもらえたでしょうか。

いい加減なサイトでは縄跳びやスクワット、フラフープなどを無根拠で勧めるものが多いですが、きちんと自分に合った運動を根拠を持って選ぶのが重要です。

ちなみに有酸素運動の取り組み方についても様々なデマが出回っています。

「有酸素運動は20分以上やらないと意味がない」
「有酸素運動は心拍数が大事」
「有酸素運動の前に筋トレをすると効果的」

これらは全て全くの嘘なので注意しましょう。

詳細は以下にまとめています。

ダイエットにおける運動の取り組み方についてはぜひこちらをご覧ください。

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著者プロフィール
テク

テク

元ボクサー/ダイエットアドバイザー
試合の度に2週間で6Kgの減量をしていた元ボクサー。 元来の『食べることは好きだけど面倒な運動は嫌い』という性格がたたり、引退後は10Kg以上増量。 正しいダイエットの知識を身に着けた今では、毎日好きなものを食べて体脂肪率10%台前半を維持。 Twitter(@yasetech)ではダイエットに役立つ情報を配信中。
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