ランニング(ジョギング)は、いつ行うのがいいのか?
朝にするランニングと夜にするランニングはそれぞれメリットとデメリットが存在し、その特性は大きく異なります。
生活を充実させたり、ランニングを継続して習慣化するためには自分にあったスタイルで実践する必要があるため、是非参考にして下さい。
ランニングはいつ行ってもダイエット効果は変わらない
「ランニングは朝と夜どちらが効果がありますか?(痩せやすいですか?)」
このような質問をよくされます。
朝に行うランニングと夜に行うランニングで
ダイエット効果が異なると思っている人が多くいるようです。
結論を言うと、どちらが痩せやすいかという効果の違いはありません。
朝のランニングで1Kg痩せたとして、
仮にそれを夜に行っていたとしても同様に1Kg痩せたでしょう。
運動はいつ行ったとしても、
運動量(走行距離)が同じなら消費カロリーは変わりません。
そして脂肪の増減はカロリーの収支で決まるため、
運動の消費カロリーが変わらないなら脂肪の減少量も変わらないのです。
しかしランニングは朝に行う方がダイエットに効果的であると勘違いしている人は多いです。
『ランニング開始時、通常は糖質がエネルギー源となり脂肪が使われるのに時間がかかるが、起床時は血糖値が低いため脂肪が早く使われだす。』
この事実をもって朝のランニングが優れていると主張しています。
しかしこれは全くの的はずれな見解です。
たしかに運動のエネルギー源は主に“糖質”と“脂肪”が使われ、
運動の仕方や時間帯によって脂肪が多く使われることもあります。
ただ運動中にどちらが使われたとしても、
使われた方が食事で補われるだけなので結局ダイエットに全く影響はないのです。
運動で糖質が使われなければ、いずれ脂肪に変わってしまいますしね。
他にも、
などと言われたりしますが、
これらも糖質と脂肪の使われ方がダイエットに影響すると勘違いした人の主張です。
結局運動は、消費カロリーが変わらないならダイエット効果も変わらないということです。
ただ、朝と夜のランニングはダイエット効果以外でメリットや効果の違いもあるので、
そこを詳しく解説していきます。
朝ランニングを行うメリット
朝ランニングを行うのには以下のメリットがあります。
- 日中の活動能率UP
- 規則正しい生活習慣の獲得
- 継続しやすい
【朝ランニングのメリット1】日中の活動能率UP
体を動かすと脳が覚醒するため、
スムーズに仕事や学業などの活動に移行できます。
運動後は疲れて集中力が低下したりしそうですが、
それは実は“逆”です。
日頃体を動かす習慣がある人は分かると思いますが、
運動後は勉学や業務に対するモチベーションが上がり、生産性は向上します。
実際に仕事の合間に運動を義務付けたところ、
仕事の能率が上がったという実験データもあります。
朝、仕事前に軽く運動するだけでも、
午前中の業務、勉強の集中力は増すでしょう。
通勤や通学を利用して運動するのをオススメします。
ランニングに限らず、1駅分歩くようにしたり、自転車通勤なども効果的です。
休みの日でも、だらだら過ごしてしまうのを防ぐためにも朝ランするのもいいですね。
【朝ランニングのメリット2】規則正しい生活習慣の獲得
朝走るための時間を確保するためには“早寝早起き”の必要があるため、
朝走る習慣が身につけば必然的に夜ふかしの防止にもつながります。
夜ふかしが癖になっている人は、
ただ漠然と“早寝早起き”を心がけてもそう簡単に治るものではないので、
こういう“朝走るため”などの明確なきっかけが必要です。
【朝ランニングのメリット3】継続しやすい
ダイエットや健康のためにランニングを習慣化しようとしても、
様々な精神的な障害があり継続は困難です。
しかし、あくまでこれは私の主観による部分が大きいことなのですが、
朝のランニングは比較的障害は少ないと感じます。
ランニングにおける大きな障害の一つとして“時間の消費”が代表的です。
ランニングを計画していても直前になって、
「ランニングのために貴重な時間を費やすのはもったいないなぁ…」
などと思い結局は娯楽に時間を使ってしまいがちです。
夜は朝より時間が確保しやすいためこのような障害が少ないように思われますが、
そうでもありません。
夏休み終了ギリギリにならないと宿題のやる気が起きないのと同じように、
時間が限られている方が“やるべきこと”に対するやる気が出るものです。
また、夜だと思考がはっきりしているため走る直前に、
「やっぱり筋肉痛がちゃんと治ってからの方がいいかも…」
「昨日余計に頑張ったから今日は休んだほうがいいかも…」
など、色々な言い訳が頭をめぐりがちです。
それに対し、
朝はまだ完全に頭が覚醒していないため、
余計なことを考えずにランニングをすることができます。
ランニングウェアを着て寝るというのもオススメ。
朝ランニングを行うデメリット
次に朝ランニングを行うデメリットについてです。
主に以下のことが挙げられます。
- パフォーマンスの低下
- 事故の危険性
- 早寝早起きが必須
- 朝食が十分取れない
【朝ランニングのデメリット1】パフォーマンスの低下
朝は体温が低かったり筋肉が硬い状態にあったりするため、
夜と比べ、十分なパフォーマンスが発揮できず体が重く感じたりします。
同じコースを同じように走っても余計に時間がかかるでしょう。
【朝ランニングのデメリット2】事故の危険性
朝は血糖値が低くまだ頭が完全に覚醒していない状態のため、
“ボーッ”としやすく注意力が散漫になり、事故の危険性が若干上がります。
心配な場合は飴をなめたりジュースを飲んだりするといいでしょう。
また、はじめは歩いたり、ゆっくりのペースで走ったりして、
まずは頭を覚醒させるのを心がけましょう。
【朝ランニングのデメリット3】早寝早起きが必須
これに関しては、
“規則正しい生活の獲得”というメリットの反面、デメリットにもなりえます。
早寝早起きは、深夜のテレビ番組が好きだったり、
夜ふかしが好きな人には苦痛に感じるでしょう。
特に冬場はきついですね。
【朝ランニングのデメリット4】朝食が十分取れない
これは運動量にもよりますが、
基本的にランニングの直後には食欲が減退するため、朝食が十分取れないことがあります。
朝食は日中のエネルギー源となるため、
きちんと食べないと生活に支障をきたすかもしれません。
夜ランニングを行うメリット
当たり前ですが、
夜ランニングを行うメリットは、
朝ランニングのデメリットがないということが挙げられます。
その他には以下のことが挙げられます。
- 1日のリセット
- 食欲抑制
- 熟睡効果
【夜ランニングのメリット1】1日のリセット
嫌なことがあったりストレスを感じることがあっても、
ランニングをすることで解消でき、次の日に持ち越さずにすみます。
また、じっくり自分の1日の行いを反省できるというのもいいですね。
【夜ランニングのメリット2】食欲の抑制
前述しましたが、運動をした直後は食欲は抑制されます。
そして私たちは夕食や食後のデザートなど、
夜に多くのカロリーを摂取する傾向にあります。
そのため夜のランニングで食欲を抑制するのは、
1日の摂取カロリーを抑える上で効果的なのです。
【夜ランニングのメリット3】熟睡効果
人間は活動時に体温が上がり、
休息時に体温が下がります。
この温度差が大きいほど眠気が大きくなり深い睡眠につながります。
また、ランニングをすると体温が上がるため、
就寝前の1~2時間前にランニングをすると熟睡ができるのです。
夜ランニングを行うデメリット
夜ランニングを行うデメリットを強いて挙げるなら
朝ランニングを行うメリットがないということくらいです。
夜は朝に比べて時間がある分ランニングを行いやすいのですが、
かえってランニングを後回しにしてしまい結局やらないという日が多くなる人もいるでしょう。
その点は「決まった時間に行う」「食前や食後など決まったタイミングで行う」など、
何かしら工夫をして習慣化させましょう。
あとがき
以上が朝ランニングと夜ランニングのメリット・デメリットです。
結局どっちが良いのかというと、
人によりますよね。
私の場合は朝の方が進んで走りたくなりますし、
朝走るだけでその日一日が充実するのを実感するため、
ランニングは朝しています。
ただ、ランニングで一番大事なのは“継続”なので、
自身の生活スタイルや性格から、自分が負担に感じない方での実践をおすすめします。
人に影響されるのではなく、
自分が向いている方がどちらなのかを考えてから決めましょう。
ちなみに、ランニングで痩せるためのポイントについてもまとめているので、
ぜひこちらもご覧ください。